サクラが散りいよいよ過ごしやすい季節になった。山には新芽が芽吹き、新緑の季節ももうすぐである。さて、「春のめぐみいただきます」二回目の今回は、春を代表する植物のツクシを使った『卵とじ』を紹介します。
ツクシ(土筆)の概要
この時期、田舎に行かずとも、河川敷や道路脇にはツクシが生えているのを見つけることができる。ツクシは全国に自生しているスギナの胞子茎のことで、古くから春の味覚として親しまれてきた。
とはいえ、道端に自生するそれを食べてみようという気にはなかなかなれないのではないだろうか?特に都市部では、排気ガスや犬の糞尿が気になってしまう。
その点、我々釣り人のフィールドは人里離れた山の中、きれいなツクシがあちこちに自生しているのを発見できるだろう。
ツクシの卵とじの作り方
今回はシャキシャキした食感が魅力の、ツクシの卵とじを紹介する。材料はツクシ一握り(約30本)、卵1個、ストレート麺つゆ50㏄、水20㏄、砂糖と塩少々(調整用)。
下処理
まずはツクシの下処理。節の周りに付いたハカマと呼ばれる部分を外していく。これがツクシ料理の面倒なところで、けっこう時間がかかる。見た目を気にする方は一節ずつ取るようだが、細かい作業になるうえ、うまくハカマだけが取れないこともある。結局は食べやすい大きさに切るので、ハカマのある節のところで折っていくと時間が大幅に短縮できる。
茹でる
下処理が終わったら、熱湯にくぐらせて下茹でする。1分も茹でれば十分だ。
茹であがったらザルにあけて胞子で緑色に変色した湯を切る。
出しを準備し、ひと煮立ち
続いてだしの準備。だしは麺つゆ(ストレートタイプ50㏄)に水(20㏄)を足して味を調整。このあたりは好みだが、あまり味の濃い食材ではないので、薄めがお勧め。
だしが沸騰したらツクシを入れ、砂糖と塩で味を調え、ひと煮立ちさせる。
溶き卵を入れる
味が整ったら、溶き卵を入れる。蓋をして10秒ほど待てば完成だ。
苦みと食感が楽しめる
ほんのりした苦み以外にこれといった特徴はないが、シャキシャキした食感はなかなかのもの。群生地を発見すれば、10分もあれば一握りほど収穫できるので、一度お試しあれ。
<中西/TSURINEWS・関西編集部>