3月23日に友人の篠田さんと和歌山・田辺市磯間港から出船する黒田渡船を利用して、磯からの紀州釣りで乗っ込みのチヌを狙って釣行した。
神楽島でダンゴ釣り
渡礁したのは田辺湾の湾内にある神楽島。数ある田辺湾の釣り場の中で私が一番好きな磯で、紀州釣りをやり始めた当初に通い詰めた思い入れの深い釣り場である。
当日のダンゴは砂12kg、国産アミエビ5kg、さなぎ細引き徳用2袋、強力チヌニンニク2袋、4倍コマセグレ2袋、糠2kg、ムギ1kgを良く混ぜ合わせた高集魚のダンゴを使用した。
さしエサには加工オキアミ、ボイルオキアミ、ボケを用意。仕掛けはサオがメガドライ競技1.5号5m、リールは2500番に2.5号のフロートライン、ハリスは大物の可能性を考え1.75号、ハリはOHオキアミグレ9号を使用。ウキは荘司ウキバルーンのMサイズからスタートする。
ウキが馴染むタナ探しが重要!
まずは当日の潮の流れや風を考慮して、ウキが馴染むタナを探すことに。私が紀州釣りをする上で一番大事にしているのが、ウキが馴染むタナを探すこと。
私が言う馴染むタナとは、潮の満ち引き、潮の流れ、風を考慮して潮上側に仕掛けが馴染んだ状態(ダンゴが着底し、仕掛け全体が張り、ウキにウキ止めが当たっている状態のこと)で、ウキが少し波を被ったり、浮いたりを繰り返す状態のこと。そのタナで釣ることによって魚がダンゴをつつくアタリ、ダンゴの割れ、本アタリが明確に分かる。
これは私の釣りの師匠である荘司明良さんから、「仕掛けをはわせて釣りをする上で基本となることで、一番大事だ」と教えてもらってから、どこの釣り場に行っても、その教えを忠実に実行するようにしている。その教えを実行することで、紀州釣り師としてはまだまだな私でもそこそこ釣果を上げられるようになった。
当日は北西の風が強く(神楽島に構える釣り座からは左斜め後ろからの風)、潮の流れと同調し、馴染んだウキが風と潮の流れに押され、ウキが目視で確認できないくらい沈んでしまう。
潮の流れと風に対処するためウキの浮力を上げ、潮と風に浮力が負けないようにしたり、ダンゴが割れてから仕掛けが流されるのを少しでも遅らせるように、ハリスにオモリを打ったりと、当日のコンディションに対処し、チヌへとアプローチしていった。
特有の引きで40cmチヌ!
試行錯誤を繰り返して迎えた午前10時過ぎ、ダンゴが割れ、少し流れたところでウキが勢いよく消し込まれた。すかさずアワせると魚が掛かり、サオが大きく弧を描く。何度味わっても紀州釣りって最高に面白いと思う至福の瞬間だ(笑)。
サオをゴンゴンとたたくチヌ特有の引きでチヌだと確信。慎重にやり取りし、海面に浮かしたのは本命の40cm級のチヌ。無事タモに収まったチヌを見てほっとひと安心(笑)。ハリが唇に浅く掛かっていたので、タナを少し深くし、チヌが違和感なくさしエサを食べやすいようにする。
次の1投はダンゴが割れた後に、ウキを大きく揺らす前アタリが出た後、本アタリがなかなか出ない。いつもなら仕掛けを回収して、次の1投となるが、ここ最近田辺湾に釣行していた友人たちから、待って待って待ってから本アタリが出てチヌを釣ったという話を聞いていたので、回収したい気持ちを我慢し、かなりの時間待ってみる。
すると願いが通じたのか本アタリが出て、ウキを勢いよく消し込まれた。上がってきたのはまたしても同型のチヌ。
52cm年無し登場!
時合いなのか隣でサオを出していた篠田さんも大きくサオを曲げている。やや強引なやり取りで上がって来たのは、私が釣ったチヌより遙かに大きい52cmの年無しのチヌ。
磯での紀州釣りで初めての釣果が52cmの年無しのチヌ!私は黒田渡船 さんに通うようになって20年近くになりますが、年無しのチヌを未だに1匹しか釣ったことがないというのに(泣)。