東京湾浦安の吉野屋のフグ乗合船は、この時期、カットウ仕掛けでアカメ(標準和名ヒガンフグ)を狙う。おととし、おいしい思いをした私は、釣友の井上さんと12月13日(木)に釣行した。
当日の状況
船宿に到着したのは出船1時間半前。座席選択ボードからはすでに10枚の札が外されており、私たちが選んだのは右舷トモ寄り3番と4番。
店内に入ると、店主から「包丁を研いで待っていますからね」と激励をもらう。
フグの看板が立った第一吉野屋丸には、右舷8人、左舷7人の15人が乗り込む。
7時、田島大策船長の舵取りで出船。
北の追い風を受けて船は東京湾を快速で南下。航程約1時間で南本牧の水深8m前後の水路に到着。
根岸湾周辺でポツリポツリ
開始時の天候は晴れ。風は北から7~9mと強いが、水路の中は風が半分ほど遮断され、平均波高は約0.5mと釣りやすそうだ。
8時、船長から「どうぞ」と投入OKの合図、北から南へ向かって流しながら実釣開始。
使う仕掛けは、胴突きとカットウを連結したもの。
前者にはバナメイエビの切り身、後者には船宿で買ったアルゼンチン赤エビを装餌。時々、誘いを入れながらアタリを待つ。
反応は渋く、約45分間流したが、アタリはない。船中では3人が22~23cmを拾い釣る程度で、移動することに。
つぎは根岸湾入口付近にある水深10~15mのカケアガリ。ここでは、船中ポツポツと上がる。井上さんが胴突きに使ったブラックタイガーには24cmが食い付く。
群を抜いて掛けているのは右舷ミヨシ2番の土田さん。23~28cmを5連発。続いて27cmと30cm級の一荷を披露。
午前中は拾い釣り
10時半に小移動すると、井上さんに27cm。
カットウバリのハリスに曲り癖が付いているのに気が付いた私は、仕掛けを交換。25cmを掛けることができた。
水深15m前後の小柴沖に移動。私は小さなアタリをとらえるが、これは20cm級のシロギス。本命の気配はなく、15分ほどで切り上げる。
次は水深20~15mのカケアガリへ。船中では20cm級が5尾キープされるが、私は掛け損なう。
2度目のアタリに、聞き上げるようにアワせると27cm。
午後はアタリ増加!
正午に大きく移動、水深30~20mの猿島沖にあるカケアガリへ。ここはとてもアタリが多く、船中では17~28cmのコモンフグが連発。
私も25cm級と20cm級を追加して、14時半に沖上り。
船中釣果は16~30cm級アカメ、ショウサイ、コモン交じりで0~12尾。竿頭は土田さん、私と井上さんは仲よく4尾ずつだった。
今後、大貫沖のノリの栽培作業が終わるころには、太ったショウサイフグが待ち構えていると思う。
今回の実釣を踏まえ、次ページでカットウフグ釣りを解説しよう。