寒さが厳しくなると食いが渋くなるが、流れをともなう河川のヘラは別格。千葉県東金市を流れる作田川は、水温の低下とともにジャミアタリが少なくなって釣りやすくなる。今回は、下流から大型地ベラが深場を求めて上ってくる上武射田の堰下流のワンドを紹介する。
作田川の概況
片貝漁港付近から太平洋に注ぐ約20kgの河川で、上武射田の堰は中間に位置する。
堰下から旧川合流点までのワンドは通年ヘラ釣りが可能だが、8月下旬から翌年3月までの減水期が狙いめ。とくに厳寒期は大型の溜まり場になっている。
堰下流の東側はミオ筋となっており、常に多くのモジリが出ている。ワンドの中央の水深は21尺竿で3本以上あり、流れが緩く釣りやすい。西岸の護岸下は反転流となることが多い。
潮の干満の影響を受けるので、流れの強弱と水位の変化がある。そのため冬でもヘラに活性があり、釣り人の姿が絶えない。
作田川の詳細ポイント
東岸
土手下は流れ込みのミオ筋狙いがいい。竿が出せるのは流れ込みから15m下流からで、竿の長さによって掛かりがあるので注意。底の状態を確認してから、釣り台をセットしよう。使用する竿の長さはモジリに合わせる。
西岸
護岸下は下流の角(旧川との合流点)から上流にかけてはカケアガリになっている。角から6m上流付近はとくにきつく、水深は正面で1本半、2m下流で3本強と深くなる。竿は17~18尺がベスト。
南岸
旧上武射田水門吐き出し側は、13尺前後の竿で水深は2本前後。中央にいくほど深くなる。もっとも深い場所だと、15尺竿で3本前後、21尺で4本弱。右端(合流点付近)はミオ筋狙いで、15尺竿で水深は1本半前後。ポイント選びに際しては、風向きなどを考慮して決めればいい。
作田川の釣り方とエサ
水深は入るポイントによって異なり、ミオ筋以外は流れが緩い。南岸はバランスの底釣りが可能だが、通常は中・外通し釣りになる。
竿は東岸が15~24尺、西岸は15~21尺、南岸は13~21尺。冬場は雨が降らないと水が澄むので、そのような時は長竿使用となる。
仕掛けは、道糸1.25~1.5号、ハリス0.5~0.8号、ハリはリグル6~7号。
ウキは流れの強さによって使い分ける。流れが強いミオ筋を狙うなら、カンザシタイプがベスト。他のポイントは、普段使用しているタイプで、トップはパイプ、ムクのどちらでもいい。
エサはグルテンセット、両グル、両ダンゴといろいろ。そして意外と多いのがグルダンゴ。配合はダンゴの底釣り夏や粘麩にグルテン四季とわたグルやアルファ21を混ぜる。
<週刊へらニュース APC・高田恵年/TSURINEWS編>
作田川・上武射田周辺