あまり知られていないが、実は秋も大型狙いの好シーズン。とくに千葉県君津市にある亀山湖は、これから初冬にかけて盛期にも負けないほどの釣りができる。ただし難易度は高い。日ごとに下がる水温、ひと雨降ると途端に居場所を変える魚たち。これらをどう攻略するかも秋の釣りの醍醐味。清々しい空気を吸いつつ魚との知恵比べを楽しもう。
タックル紹介
亀山湖の場合、季節を問わず共エサのチョウチン釣りがメインで、エサ使いはおもにマッシュ系の両ダンゴ。マッシュの素練りで釣れる時代はすでに同湖では終わりを告げている。
それは常連のエサを見れば一目瞭然。白系のエサを打っている人はゼロ。
エサの色は濃い緑色か黒茶系がほとんどだ。つまりそれだけ何かしらの麸エサが混ざっている。
集魚、エサ持ち、比重など目的はさまざまだが、自分のエサに足りないものを麸エサや添加剤で補うと考えればいいだろう。
一例として、トップをナジませることはできるが、魚が触ると一気に戻してしまう。練り込んでもいいが、それではエサが重くなってしまうしバラケ性もなくなる。ペトコンにすればバラけてくれるが、今度はエサ持ちが心配だ。
だが粘力などの増粘剤を使えば、練り込まずともハリ付けの圧で持たせ加減を調整できる。
私の場合、マッシュにブレンドするエサの考え方として、粘力はここ一番やジャミに対しての踏ん張り、藻べらはマッシュのつなぎ役、グルバラは集魚、ペレ道は比重と動物性タンパク質。
理想のウキの動き
このような観点でマッシュに加えている。理想のウキの動きは以下のとおり。
深ナジミして、モゾモゾと触りそのままドン、またはゆっくり戻しながらのズバッが本命のアタリ。
突き上げるような触りはブルーギルの場合が多いが、ジャミでも歓迎するつもりでエサを打ち続けることが重要。
何かしら大型の魚が寄るとジャミ触りが急に静かになる。近年はワタカもハリ掛かりする。
ブルーギルならいいが、ワタカがあまりに続く場合はヘラの層が異なると判断して竿替えするのも一つの手だ。
いずれにしてもジャミに負けないしっかりしたエサ、本命の触りがあってもこらえる芯残り、それでいてカラツンになりづらい軟らかめのタッチ。
これが実現できれば釣れる確率はかなりアップするだろう。
<週刊へらニュース 棚網久/TSURINEWS編>
亀山湖