食欲の秋。たくさんの魚種が狙え、おいしい魚が釣れる季節だ。10月25日に本紙APCの丸山さん、川中さんを誘って3人でおいしい魚を釣ろうと、三重県・南伊勢町迫間浦の日乃出屋のイカダに出かけた。狙いは今が最盛期のアオリイカ、他にアジやヘダイ、カワハギなどだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・渡邉敦)
狙うポイントを絞ろう
ここからはアオリイカのイカダエギングでの攻略について紹介したい。イカダは周囲360度ポイントとなるが、やみくもに投げるよりも的を絞って狙う方がいい。
渡してもらうイカダによってポイントもさまざまだが、まずイカダに渡ったらどこにアオリイカがいるか観察しよう。
狙いとしては、基本的には岸向きに攻めるのがセオリー。特に迫間浦は岸から近い距離で一気にブレイクになっている所が多い。この岸からのブレイクがアオリイカの回遊ルートになっている。それとイカダの係留ロープ、岸際の藻や岩礁、沖の沈み根など変化がある所は、アオリイカがエサを取るのにいったんとどまる所だ。
沈み根だけは探らないと分からないので、手っ取り早く探る方法として、フックを外した30g前後のメタルジグを投げてゴツゴツと引っ掛かる所を見つけてからエギで探ると分かりやすい。
狙う時間帯
根気よくエギを投げ続ければ、何かしら反応があると思う。時間帯も大事だ。夜行性のアオリイカは朝一番がチャンスタイム。1投でも多く投げたいので、ここでモタモタしているとチャンスを逃してしまう。素早く準備して釣り始めよう。
私は朝は3.5号や3号ベーシック、またはシンカーをプラスしたエギでテンポよく探る。朝は特に遠くにいるアオリイカにエギを目立つようアピールして発見してもらえるイメージだ。
潮変わり前後の時間帯も狙いめ。特に下げから上げに変わると、沖からアオリイカが回遊してくる。今回も上げ潮に変わってから釣れ始めた。
エギの使い分け
エギの大きさや重さについてだが、私はがまかつのエヴォリッジを使っている。2.5~3.5号があれば時期を問わずオールマイティーに使える。基本的にはベーシックタイプでいいが、浅い岸際や渋いときはゆっくり沈むシャロータイプがお勧めだ。特に春イカはシャロータイプにしか反応しないときがある。
シャロータイプやベーシックタイプで底取りが難しいとき、潮の流れが速いとき、強風時や水深の深いときは1~5g程度のシンカーをプラス、またはイトオモリを巻いて調整する。底取りの感覚としては、軽くトンッ、フワッと底取りできる程度に調整する。
エギのカラーだが、朝一の薄暗い時間帯は赤テープやグロー。視認性重視でオレンジやピンク。日中は金テープやシルバーテープ、渋いときはナチュラル。だが色はこれが正解というのはないので、その日の状況で自分なりに当たりカラーを見つけていただきたい。
色々な誘いを組み合わせよう
誘い方だが、底までエギを落として2~3回シャクってテンションフォールさせ、底取りを繰り返すのが基本だが、私は大きく跳ね上げる2段シャクリや、ロッドを素早く連続してビュッビュッというシャクリでエギを激しくダートさせる。この激しい動きと、ロッドを軽くシャクってラインを張る程度のフワッフワッとしたシャクリで、エギの移動距離を押さえる静かな誘いとを使い分けている。
エギのフォールはテンションをかけないフリーフォール、テンションフォールをいろいろ組み合わせて、速いフォールがいいのかスローフォールがいいのかを探る。
低活性時は底近くをねちっこく狙おう。カケアガリや変化からエギが離れるとアオリイカは追ってこない。根掛かり覚悟でタイトに攻めたい。
イカダの真下もあなどれない。係留ロープやイカダが影になり、アオリイカが潜んでいることがある。足元で底までフォールさせ、2~3回シャクってステイ。また沖からついてきたイカが足元で反応することがある。エギをすぐ回収するのではなく、いったん底まで落としてシャクってステイをさせるといい。
もしくは足元の底から水面近くまで一気にエギをシャクり上げ、水面近くしばらくステイ。イカがついてきていればサイトができる。
カケアガリを狙う
アオリイカはカケアガリ沿いを回遊してくるから、岸を見て海底をイメージしよう。例えば岬があれば、どの辺りまで海底に張り出しているか。岩礁が岸にあれば、どの辺りまで岩礁が沈んでいるかをイメージしよう。
陸っぱりの場合は深い方にエギを投げて浅い方に引いてくるが、イカダではエギを浅い方に投げて深い方に引く。シャクった後のフォールを長めに取らないと、カケアガリからエギが離れるので注意してほしい。
攻め方のイメージ
攻め方のイメージとしては岸に向かってキャストし、エギが一段一段階段を下りる感じで誘う。
イカダにもよるが、カケアガリに平行にエギを投げられるなら浅い所、中段、深い所と分けて攻める。どの水深にアオリイカが回遊してくるか探るのも手だ。
<週刊つりニュース中部版APC・渡邉敦/TSURINEWS編>