危険な最高気温という言葉も耳になじむほどの猛暑日が続き、経験上最悪の状態だった中部の各河川だが、お盆とともにやってきた不安定な大気がもたらした夕立のおかげで、息を吹き返したようだ。8月後半に倶楽部の釣友・吉村政治君と木曽でもぶらついてみようかということになり、午前3時すぎには中部縦貫道をひたすら北上していたのだった。
第2ラウンド開始!
R19から時折見える木曽川は、水量こそちょい高だがコーヒー牛乳候の濁流だ。
取りあえず福島辺りまで行ってみようと走っていると、濁りの原因が伊奈川であることが判明。伊奈川の出会いより上手の流れは、いつものグリーンの水色を見せる木曽川だ。
何はともあれ魚を見なきゃねと、木曽川漁協管内の上松小川を目指すことにする。
小川は木曽川の支流の中でも、阿寺川と並ぶ美しい支流だ。橋の上から流れを見ていた吉村君、「おった、おった」とニンマリ。どうやらお盆前の成魚放流モノが居残って、ヒラヒラしているのを発見したようだ。
健ちゃんは流れ込みから、吉村君と私は下手のカケアガリを交代で釣ることにして、第2ラウンドは幕を開けた。
アマゴが連発!
昼近くになり日差しは強くなったが、橋の陰に入って腰を下ろすと、頬をなでる風がなんとも涼しく心地いい。本当にこの日は過ごしやすい一日だった。
そうこうしているうちに吉村君がサオを曲げる。期待通りの放流アマゴだが、型も姿もまずまずで安心。瞬く間に次をぶら下げ、どうだとばかりに鼻高で笑う彼。どうやら魚影は濃いようだ。
交代した私にもいたいけなアマゴはがっついてくれ、すぐに2匹釣り上げてこっちもドヤ顔だ。あれよあれよとビクは膨らんでいく。
100mほど上流へ歩き、今度は中規模の落ち込みの淵を狙う。大岩の上にスタンスを取った吉村君が、大オモリで落ち込み直下へとさかのぼる波を探っていく。
仕掛けを張ったり緩めたりしながら、徐々に瀑布(滝)へと吸い込まれる目印がズシンとばかりに沈み、ヤマトイワナが飛び出す。
しばらく私は彼のサポート役となって、魚を外したり生かしビクへ運んだりしていたが、辛抱できずにサオを取り上げ、払い出しの底波を探ると、今度はピンシャンの良型アマゴがドシンとタモに。いや~、木曽はいいな~、楽しいな~。
吉村君の指導を受けて、健ちゃんも数匹ゲットできたので、後ろ髪を引かれながらも爆釣の小川を後にした。