東京都葛飾区にある水元小合内溜は、下町のヘラブナ釣りファンならば一度は竿を出したことがあると言っても過言ではないほど歴史がある釣り場。現在も連日のように通うファンも多い。JRまたは東京メトロ金町駅からバスが出ているので、電車釣行も可能だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース 山野正義)
水元公園内溜の概況
私自身、初めてこの釣り場で竿を出したのは50年以上前のこと。当時、釣り座は護岸されていなく、沼地から竿を出した覚えがある。
現在は閉店してしまったが、細谷釣具、元禄釣具と二軒の釣り具店があり和舟を貸し出していた。
どちらの和舟も舟内がきれいでゴザが引かれ、靴を脱ぎ座布団に座りながら釣りをするスタイルで、まさに大名釣りが楽しめた。そのころは近くの商店で資金を出し合い、定期的にヘラの放流を行っていた。当時は魚影が濃く、管理釣り場に匹敵する釣果が上がっていた。
現在は以前ほどの魚影はないが、昔から生息している魚と全放協の新ベラ放流で魚影をキープしている。
今年は梅雨明けと同時に猛烈な暑さが続き酸欠気味で食い渋る日が続いているが、大雨などで水が入れ替われば尺オーバーの肉厚ベラの力強い引きが楽しめるはずだ。
ポイント
水元公園内溜のポイントを紹介しよう。
墓地前
以前からの好ポイント。魚の着きがよく、連日のように釣り人が並んでいる。そのなかでも墓地前の入口からトイレ付近が人気。
桜大滝
両サイドの桟橋から狙う。水通しがよく、魚の着きがいい。どちらかと言うと道路側の桟橋が人気。滝寄りは多少流れが出る時もあるが、魚の着きはいい。左側(道路から見て奥)は木が覆い被さる場所があり、水深も奥寄りは浅く根掛かりがある。底釣りをする際は注意。
コインパーキング前
旧釣具店側の入口から入り、左側にあるトイレからコインパーキングの正面付近が好ポイント。この付近はコイが多いので注意。入口から右側は南にいくに従い浅くなり、桟橋の右角で水深は約1.5m。底釣りはマブナが多い。
東側の桟橋
駐車場、バス停から少し歩くので、どちらかと言うと自転車やバイクで来る地元の人がよく入っている。桟橋の突端近くにある外溜からの流れ込み寄りに魚が着いている。
釣り方とエサ
釣り専用桟橋に手すりが着いているので、その上から竿を出すスタイルだが、釣り台があれば問題はない。
水深が3m前後あるので、底釣りから深宙、浅ダナと好みの釣り方で楽しめる。底釣りはマブナやコイが多い。宙釣りのほうが、ヘラの釣れる確率が高い。
桟橋の下に大きなコイが居着いているので注意が必要。竿は、宙釣りが11尺、底釣りは13尺以上を使用するほうが被害は少ない。
タックルは宙・底釣りともにコイ対策として道糸1~1.25号、ハリス0.4~0.5号。両ダンゴの宙釣りはスレた魚が多いので、長めのハリスを使用するとアタリがもらえる。上30~40cm、下40~60cmがオススメ。ハリはバラサなら6~7号を使う。
ウキは1本前後のタナを狙う時は、ボディー5cm前後でパイプまたはPCムクトップの足長タイプが使いやすい。2m以上のタナを釣る場合は、セミロングタイプのウキでボディー8cm前後、PCムクトップが使いやすい。
エサはカクシン200cc+コウテン200cc+水100ccで作り、少量のBBフラッシュを振りかける。アタリが出てきたら、手水で練り込んで調整する。
食い渋った時は、トロ巻きセットが効果的。ハリスは上8~10cm、下15~20cm。ハリは上バラサ6~7号、下はとろ掛4~6号。バラケはバラケマッハ400cc+BBフラッシュ100cc+水100ccで作る。上ずる時は、別ボウルに粒戦100ccを水50ccで作り、ウキの動きを見ながらバラケに合体させていく。食わせは、ヒゲトロまたは極上とろろハード。
底釣りの場合もハリスは長めで、上35~50cm下45~60cm、ハリはバラサまたはセッサ5~6号。エサは底釣り用のダンゴエサを使う。ダンゴの底釣り芯華単品の標準作りでも対応できる。
<週刊へらニュース 山野正義/TSURINEWS編>
水元公園内溜
入釣料:無料、釣り台必携