春から夏の磯でよく釣れるグルクン。新しいものは刺し身で美味しいが、「足が速い」のが弱点。釣った翌日には身が軟らかくなり、塩焼きなど火を通す料理になってしまう。そこで今回は味落ちしない「グルクンの唐揚げフレンチ風」を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
グルクンの持ち帰り方
釣れたグルクンは、すぐにナイフなどを使って締める。魚が動かなくなったところで、血抜きしてクーラーに収める。
グルクンは他の魚に比べると、血が多く出るので、手を抜かずにしっかりと。水汲みバケツに5分ほど置いておくと抜けやすいことも覚えておこう。
下処理
下処理は一般的にウロコを剥き、エラとワタを取るだけ。この状態から塩焼き、煮付け、唐揚げにする。これだけでも十分だが、ひと手間加えることで、味落ちしない裏ワザがある。
その方法は、持ち帰ったグルクンは頭とワタを取り、血合の部分をよく洗う。包丁の先端を使うと簡単でラクだ。
3枚におろす
次に3枚におろす。慣れた人は大名おろしでいいが、初めての人は一般的なおろし方をおすすめする。その理由はグルクンの骨の硬さ。
アジやサバに比べると、グルクンの骨の硬さは3倍以上。そのため、骨が手に刺さらないようにおろしていきたい。
だしに漬け込む
3枚におろしたグルクンは腹骨を取り、中骨は専用の骨抜きを使って丁寧に取り除く。
骨を抜いたグルクンは、だし(漬けダレ)に漬け込んでいく。だしの割合は次の通り。水6~7、薄口しょう油1、みりん1。
ひと晩寝かせてもOK
だしに漬けこんだグルクンは5~6時間で味が馴染む。これ以上置いても味は濃くならないので、ひと晩寝かせてもOK。
油で揚げる
油で揚げる際は食べやすいようにカット。魚の水気をしっかり取り、片栗粉をまぶして油で揚げる。160℃くらいがちょうどいい。
ソースにひと工夫
最後は市販のポン酢をかけ、ゴマ油をたらせばできあがり。
ポン酢の酸味がゴマ油で少しおさえられ、ワインビネガーに近い風味(フレンチ風)になる。淡白な魚は下味をプラスすることで、深い味わいに変わる。
保存の仕方
保存の仕方は片栗粉を付けた状態で冷凍。解凍する際は冷蔵室内でじっくりと。
半氷になったところで、再び片栗粉をまぶして揚げるとGOOD。
<松田正記/TSURINEWSライター>