コロナ禍で守らなければならないのが黙食。これを食べると無口になるというのがカニ。今年は例年以上に需要が高まるかもしれない。今回はおいしいズワイガニの見分け方を、奈良県中央卸売市場の丸中水産株式会社勤務の著者が紹介。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター有吉紀朗)
ズワイガニの目利き
よくカニヒルの卵がついていたら国産とか書かれているが、ロシア産のカニにも付いている。
カニヒルはズワイガニの甲羅に卵を産み付ける。体の前と後端を交互に甲羅に付けながら動き回っているが、寄生している訳でもなくただ卵を産んでいるだけ。脱皮まもないカニにはこの卵がついていないことから、実入りのいいカニの指標となっている。
いいカニを選ぶなら、この卵が付いていて、足を押さえてペコペコしない張のあるもの。腹側は白い透明感があるものよりピンクがかっているもののほうがいい。ただこの卵だけにこだわらないほうがいい。カニヒルの産卵サイクルは早いので脱皮したてのカニもこの卵がついている場合がある。
泡を吹く生きたカニのほうが鮮度は間違いないが、生きているカニのほうが目利きは難しい。
漁場(カニの漁獲水深や水温)によって身の締まりも異なる。
ボイルカニ・冷凍カニの目利き
ボイルカニは艶があってふっくらしたものがよく、白く乾燥した感じのものはよくない。
冷凍カニはだいたい肩カニが多い。エアーブラストとかの凍結方法にこだわるより漁獲され船上で処理凍結されたカニのほうがよく、下処理無しで凍結され帰港してから解凍して処理したものもある。
解凍時のワンポイント
鍋にする時もボイルする時も購入する時は凍った状態で購入。自然解凍は避け流水で解凍する。冷凍ボイルカニは流水解凍ではなく冷蔵庫で解凍する。ロシア、アメリカ(アラスカ)、カナダから入荷する。
<有吉紀朗/TSURINEWSライター>