待ちに待ったアオリの数釣りシーズンがやってきた。ターゲットは今年の春に生まれた新子のアオリイカ。「目指せ!ビギナーからの脱却」をテーマにノウハウを紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
アタリの取り方
よくビギナーの人から聞くのが、「アタリが分からない」、「シャクったら乗っていた」という言葉だ。確かにイカのアタリは繊細で、魚のように派手なアタリは出してくれない。
だが、これは釣り人側にも原因があるのだ。ビギナーや魚釣り歴ウン十年のベテランでも、エギングを始めたばかりの人に共通するのが、サオ先でアタリを取ろうとすることなのだ。今回はこのサオ先でアタリと取るという固定観念を捨て、ラインでアタリを釣って「釣れた」から「釣った」となるように話を進めていきたい。
まずアタリを取る上で最も重要になってくるのが、PEラインだ。目で見てアタリを取っていくので、ラインはホワイトやイエロー、ピンクなど、視認性のいいカラーのものをリールに巻いておこう。ラインの張り方はアクションを入れた後、テンションフォールでエギを沈下させる。このとき、ラインの張り具合はピンピンMAXではなく、7~8割程度でやや下向きの弓なりになるようにする。ロッドは出ているラインに向かって、11時か1時の方向下向きに構える。
アタリは弓なりになったラインがピンッと弾かれたり、弾かれた後にパフッとフケたり、ラインがスーッと、またはピーンと引っ張られたり、フワッとフケたりとさまざまなので、違和感があればどんどんアワせていこう。ひったくるような派手なアタリは、アワせても掛からないことが多い。
見えイカの釣り方
見えイカをサイトエギングで狙う上で、重要となるのが偏光グラスだ。海中にいるイカの動きが、手に取るように見える優れモノだ。
見えているイカには2パターンある。1つは沖からエギを追ってきたイカ。もう1つは足元の障害物や藻などの周りに浮遊しているイカだ。
前者の場合、イカが追尾してきたらいったんエギをポーズさせてみよう。そこで抱いてくれたらOKだが、イカが離れるようならスーッとエギを沈めてみよう。イカはこの沈んでいくエギに反応して追いかけていくが、抱かないときは激しいアクションで誘い上げポーズを入れる。静と動、対極的なアクションでイカを抱かせるわけだ。
だがこれを繰り返していると、イカがスレてしまい一定の距離を保ったまま、寄ってこなくなることがある。こんなときはエギをピックアップして、イカの2~3m向こうにエギをほうり込んでやると、再び反応が強くなり抱いてくることがある。
後者の狙い方は浮遊しているイカを発見したら、イカから少し離れた位置にエギを投入(直撃はNG)し、アクションを入れて反応すれば前者の方法で抱かせる。
また3~3.5号のエギをサーチルアーとして使う方法も有効だ。このエギを追尾させてイカを寄せたら、すぐさまサイズダウンしたエギに交換して投入すると、ためらわずに飛びついてくることがある反則的な方法だ。
マナー守って楽しい釣行を
今回は「目指せ!ビギナーからの脱却」をテーマに解説した。このスペースだけではまだまだ伝えきれないことがたくさんあるのだが、少しは役に立つだろうか。
またシーズン初期のアオリイカはまだまだ小さい個体も多いので、キープは必要分だけにして、あとはスキルアップのためのトレーニングということで、なるべくリリースしてほしい。このコロナ禍で立ち入り禁止になっている釣り場もたくさんあるので、ルールやマナーを守って楽しい釣行にしていただきたい。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>