渓流釣りの聖地と呼ばれる岐阜県・長良川郡上。かつては職漁師と呼ばれるプロのアマゴ釣り師が存在した。そして職漁師の間で最も価値があるアマゴとして評価されていたのが本流アマゴだ。「支流のアマゴ10尾よりも本流アマゴ1尾」ということわざがあるほど、本流のアマゴは価値がある魚とされていた。つまり本流の方が支流より釣るのが難しく技術がいるという意味と、味も美味だということだ。4月6日、この日は朝だけしか時間が作れなかったが長良川本流へ釣行した。
1発めから待望の……
午前4時半に起床。
まずは支流でエサのヒラタを採取する。
ヘッドライトと長めのゴム手袋を装着。
20cmくらいにカットして切り込みを入れたヘチマで大石裏をなでると、ヒラタ(別名ナデムシ)がヘチマの溝に乗ってくる。
50匹ほど採取して、いざ長良川本流へ。
着いたのは自宅からすぐの郡上大和の通称・杉ケ瀬。
天気は曇天で午後から雨。
水位は連日高めだったが、当日は平水近くまで落ちていた。
絶好のアマゴ釣り日和だ。
まずは下流の大淵まで行く。
そして大淵の流れ込みからスタート。
岩盤の上に立って流れ込みの白泡にエサを投入すると、白泡が切れる所で目印が小刻みに動く。
すかさずアワせると17cmほどのアマゴが飛び出した。
一気に飛ばしてタモへ。
一発目から釣れたのでホッとする。
そしてここから3連チャンの入れ食いになる。
型は20cmまでだが、いきなりの入れ食いに気持ちが高ぶる。
上流の瀬へ移動
アタリが止まったので上流の瀬へ釣り上がる。
足元の流れも良さそうなのでポイントをつぶさず釣り上がると、川の中央にある大岩周りで目印が走る。
そしてタイミングを見計らって引き抜く。
ドスンとタモに収まったのは22cmの幅広アマゴだ。
思わずニンマリ。
次はギリギリまで立ち込んで流芯付近の脇を攻めると、小さなアタリを感知。
しかしアワセミス。
立ち位置を変えて流す筋を変えると、今度はドンピシャでアワセが決まる。
水面スレスレの弾道でアマゴがタモへ吸い込まれた。
立ち込んだままで釣り上がると手前のポイントを荒らしてしまうので、一度川岸まで上がって上流へ移動し、再び手前から攻め、そして立ち込んでいく。
使用するオモリは、手前はB、流芯付近は2Bと重さを小まめに変えた。
ヤナ下まで釣って時計を見ると午前8時半。
当日は用事があったので、これで納竿とした。
結果、早朝約3時間で22cm頭にヒレピンの本流アマゴを20匹釣ることができた。
釣れたアマゴはよく肥えており、重量感、引きともに最盛期を感じさせるものだった。
そして数釣りがひと段落すると大型のアマゴが釣れだす。
今までサオが入っていない下流の八幡、美並地区で大型のアマゴが動きだしている気配を感じる。
<週刊つりニュース中部版 APC・松森渉/TSURINEWS編>
杉ケ瀬