大阪湾の沖堤防を徹底解剖:神戸第6防波堤 落とし込み釣行も紹介

大阪湾の沖堤防を徹底解剖:神戸第6防波堤 落とし込み釣行も紹介

神戸第6防波堤を、7月12日の実釣レポートを交えて紹介。

兵庫県のリアルタイム天気&風波情報

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・伴野慶幸)

TSURINEWS編集部

海釣り 堤防釣り

神戸港東エリアの渡船

今回紹介する第6防波堤を含む、神戸港東エリアの渡船店は、3店が常時営業している。営業時間、渡船ダイヤ、乗船場などは時期により変更があるので要注意。釣行前に各店のホームページで確認していただきたい。

松村渡船
神戸渡船
谷一渡船

各渡船店とも、店舗は構えておらず、乗船場で手続きを行う営業形態なので、エサや釣り具など釣りに必要なものは、事前に買って持ち込む必要がある。近辺の主な釣り具・エサ店は次のとおり。ただし、営業時間は渡船ダイヤと必ずしもリンクしていないので要注意。釣行前に各店のホームページで確認していただきたい。

フィッシングマックス(芦屋店、神戸ハーバー店)
ポイント摩耶海岸通り店

なお、渡船利用時には、救命胴衣の装着が義務付けられているほか、安全面やスムーズな乗降の点で、船長やスタッフの指示には必ず従ってほしい。また時節柄、新型コロナウイルス感染防止対策として、マスクの着用や釣り人同士のいわゆる三密行為の抑制を強く要請されていることにも理解が必要だ。

そして、梅雨明け後に本格的な夏が到来すると、熱中症や脱水症状対策にもいよいよ本腰をあげたいところ。アルコール類や甘味の強い飲料は避けて、薄目のスポーツドリンクやお茶系の飲料を十分に持参して、こまめな水分補給を心がけてほしい。暑さが特に苦手な人は、夏場は氷や瞬間冷却パックなどを持参するのもいいだろう。

神戸第6防波堤

神戸第6防波堤は、ポートアイランド第1期区域の護岸の名残りとして残る東西1050mほどの防波堤で、途中には175mの支線のケーソンが北向きに伸びる。6防北側は、神戸港内を航行する巡視船や作業船の係留場所となっており、西側の区域では朱塗りの鉄骨で作られた係留バースが構築されている。

大阪湾の沖堤防を徹底解剖:神戸第6防波堤 落とし込み釣行も紹介6防略図(提供:WEBライター・伴野慶幸)

釣り場としてはこの係留バース付近、通称「くの字」と呼ばれる北向きの支線、灯台周り、そして東西沖向きの4つに分類できる。

西側の係留バース付近は潮通しが良くないものの、逆に潮の緩さが幸いしてか、状況次第ではチヌ、シーバス(ハネ)、小アジなどが居付く時がある。バースの鉄骨に上るのはNGだが、テクニックに長けたルアーマンは、バースの鉄骨周りを巧く攻めてシーバスやチヌを手中にしているようだ。

大阪湾の沖堤防を徹底解剖:神戸第6防波堤 落とし込み釣行も紹介係留バース(提供:WEBライター・伴野慶幸)

くの字は、土台が円柱ケーソンでできているオーバーハング状の波止で、円柱と円柱の間を東西に潮が通る。このため、チヌやシーバスの格好の居付き場所となっており、特に春先の足元狙いのルアーやエビ撒き釣りには定評がある。また、東向き、西向きにキャスティングできる場所なので、秋に内湾の波止に小アジやイワシの群れが入れば、青物やタチウオの狙いの釣り人が競ってここに釣り座を構えようとする。

大阪湾の沖堤防を徹底解剖:神戸第6防波堤 落とし込み釣行も紹介好ポイント「くの字」(提供:WEBライター・伴野慶幸)

くの字から東側の灯台周りにかけては、サビキ釣りが楽しめるほか、ルアー、根魚、タコ釣りの穴場でもある。また、灯台から東向きのルアーキャスティング、ノマセ釣りを試みる釣り人もいる。

ここまで紹介した3つのエリアの釣り場はいずれも足場がよく、海面との高低差も少なくて釣りやすい。タモ網は5mでいいだろう。

最後に、東西の沖向きは垂直壁面で、チヌの落とし込み・ヘチ釣りやタコ釣りの好ポイントとなっているが、7防沖向きの構造に似た構造で、足元の幅が狭く、海面との高低差が大きい、ある意味慣れた人向けの釣り場と言えよう。沖向きに限ってはタモ網の長さ6mは必要だ。ちなみに、東西の沖向きには対岸に8防が見えるが、その8防の正式名称は、神戸第6南防波堤と言う。ご参考まで。

大阪湾の沖堤防を徹底解剖:神戸第6防波堤 落とし込み釣行も紹介6防と右手に8防(提供:WEBライター・伴野慶幸)

実釣レポート

今年の梅雨は長雨続きで、しかも雨量の多い日も少なくない。今回の釣行前も5日間連続の雨となり、直前には大雨と散々な1週間になってしまっていた。普通に考えれば天候も安定しない中、明らかに水潮、濁り潮の悪コンディションが予想できるはずだが、梅雨の谷間の土曜日に釣行を我慢できないのが釣り人の悲しい性。7月12日、正確には前日深夜に車を走らせて23時過ぎ、松村渡船の土日祝乗船場に到着した。

始発便は1時発だが、早々と駆け付けた鼻息荒い釣り人たちの熱気の前に出船ダイヤは大きく前倒し。3人の船長が揃い踏みで現場対応にあたり、始発便は23時半過ぎに出船した。

私はというと、今回の釣行は1週間前のチヌ落とし込み釣りのリベンジマッチと決めていて、慌てて波止に渡る必要はない。始発便の出船を余裕で見送り、一息ついた松村船長に教えを請う。長雨後の水潮、濁り潮という厳しいコンディションと覚悟しつつも「落とし込み釣りでのチヌ狙いだが、8防と6防ではどちらが釣れる可能性があるか」と尋ねると、松村船長は間髪入れず「6防ですね」と即答。この即答にはかなりの意味があるのだろうと考えて、6防に場所をかえてのリベンジマッチを決めた。

そうこうしている間に1時となり、結果的に第2便となった船に私も乗り込み、出発した。

エサとタックル

当日は落とし込み釣りに絞っての釣行。タックルは、落とし込み専用ザオ3.9mとリールに、ストライプカラーの落とし込み・ヘチ専用の2号ライン。ラインの先には市販の目印仕掛けとハリスは1.7号を直結する。ハリスは硬めのものがいい。ハリはチヌバリ3号で、チモトにはガン玉2Bをかませる。エサはイ貝と岩ガニを用意した。

大阪湾の沖堤防を徹底解剖:神戸第6防波堤 落とし込み釣行も紹介エサとタックル(提供:WEBライター・伴野慶幸)

北向きは落とし込み釣り不発も中アジが好調

1時の便では私を含め6人が6防に降りた。エサのイ貝と岩ガニは海水の入ったビニールバケツに移しかえ、タックルの準備を整えた後は、落とし込み釣りなので夜明けまで何もすることがない。例によってしばしゴロ寝して体力を温存しつつ、夜明けを待った。

4時半頃にねぼけ眼で灯台周りを見回すと、夜明けから朝マヅメが勝負とばかり、本気モードのルアーマンたちが懸命にキャストを繰り返す。しかし長雨によるマイナス影響は否めないようで、海面は浮遊物も所々に見られる強い濁り潮。これでは本来上層を中心に泳ぐ回遊魚はアタックしてこない。

大阪湾の沖堤防を徹底解剖:神戸第6防波堤 落とし込み釣行も紹介海はたくさんの浮遊物と濁り潮(提供:WEBライター・伴野慶幸)

ルアーマンたちが表情を曇らせる中、勝ち組の釣り人を発見。灯台の足元で軽く投げてのウキサビキ釣りで、体高も丸みも十分な中アジの釣果を重ねていた。

明暗分かれた釣り人の様子を目にしつつ、私も灯台から西へと歩を進めながら、北向きの壁面を探り歩く落とし込み釣りを開始。強い濁り潮を意識して、まずは元気のいい岩ガニのエサでアピールを試みたが、フグにかじられただけで、チヌの反応はない。しかも強い濁り潮の影響か、岩ガニが早々と弱ってしまう。灯台周りから係留バースへと移動しても、状況は一向に好転しない。

すれ違い様にタコ釣りの人を3人ほど見かけたが、釣れている様子はない。潮の流れが緩い北向きは全て見切りを付けて、比較的潮の流れがある沖向きを攻めることにした。

止めアタリにドンピシャ!34cmのキビレを御用

6時過ぎからは西から東へと、沖向きを探り歩く。沖向きは潮が流れているので、エサは落とし込み釣りの王道、イ貝の房掛けを選択。しばらくすると3ヒロのタナで、クンという感じの引き込みアタリがあった。アワセのタイミングは逃したが、これで攻め方は正しいと分った。

ケーソンの継ぎ目など変化のある所を中心に探り続けると、またもクンという感じの引き込みアタリ。今度はアワセを入れたが空振り。魚はいる。あとは自分の腕次第と気持ちを高めて続けていると、6時40分ごろ、タナ2ヒロ余りでラインがふっと止まった。一瞬待っても沈まない。次の瞬間、ラインからかすかな張りの感覚が伝わった。

ここだ!大きくアワせるとドンピシャ。魚は沖向きに走りかけた。サオさばきで魚の動きを制し、浮かせにかる。グングンと伝わる引きがたまらない。濁り潮の中、海面に姿を見せたのは、小さめだが銀の鱗が映えるキビレだ。このサイズなら慌てることはない。落ち着いてタモ入れに成功。狙って釣った感のある34cmのキビレに大満足。

大阪湾の沖堤防を徹底解剖:神戸第6防波堤 落とし込み釣行も紹介キビレをゲット(提供:WEBライター・伴野慶幸)

荷物を置いてある灯台に戻ると、ギブアップしたルアーマンたちからうらやましそうな視線を感じた。照れながらもストリンガーに獲物を吊るしてから、西側へと再び戻った。

くの字で名手がキャッチ&リリースの連発劇

運よく1匹目の獲物を手にし、いよいよ時合い到来かとテンションを上げたものの、当日は小潮で干満の差が小さく、そこに濁り潮となれば、そうそう楽な釣りはさせてもらえない。1回微妙なアタリらしき反応があったものの、基本的には無反応続き。魚の活性は低いようだ。

8時半過ぎに、くの字の根元近くまでたどり着くと、くの字の中ほどでサオを曲げている落とし込み釣りの人を発見。しかし、チヌを釣り上げるも、スマホで写真に収めたらすぐにリリース。私もあやかろうと、ここでくの字にフィールドをかえる。

ほどなくして先程の人がまたもサオを曲げた。まずまずの型のチヌを釣り上げるも、先ほど同様にキャッチ&リリース。名手の技を参考にしようとしばし釣り方を見ていると、オーバーハングの中にエサを送り込んで、潮の通る円形支柱の際を攻めているようだ。

よし、分ったと心の中でつぶやいて、私も同じようにオーバーハングの中にエサを送り込む落とし込みスタイルを繰り返すが、釣りはそう甘くない。サオを曲げるのは先ほどの名手ばかりで、私はアタリすら引き出せない。恥ずかしながら、分ったとつぶやいたものの、本当の事は分かっていなかったようだ。

さらに2回ほど名手のキャッチ&リリースを見たところで私はタイムアウト。後ろ髪を引かれる思いで9時半に納竿、最終釣果は朝に釣ったキビレ1匹どまりで、10時の迎え便に乗り6防を後にした。

当日は意外にも釣果があがっていた

乗船場に戻ると、釣果のあった釣り人たちが船長を囲んで釣果報告。濁り潮で多くの釣り人が奮わない中、全体的には中アジが好調、タコも二桁釣果の人が数人いたとのこと。さらに、しばらく釣果のなかったブリやスズキもルアーで釣れており、当日は意外にも釣果があがっていた。

長雨の後でもこの釣況なら、梅雨が明けて天候も海況も落ち着けば、もっと楽しい釣りができそうだと、またの釣行を誓って家路へと車を走らせた。

<伴野慶幸/TSURINEWS・WEBライター>

▼この釣り場について
松村渡船

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