魚介類の「食べるな危険」部位:イカの『精莢』 摘出手術が必要な場合も

魚介類の「食べるな危険」部位:イカの『精莢』 摘出手術が必要な場合も

先日、イカメタルでケンサキイカを釣り上げた時、線状になった白い糸のようなものを吐きました。実はこれ、イカの精子が入った精莢(せいきょう)という生殖器官で、誤って口にすると口腔内に刺して傷を負う可能性がある危険部位のようです。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・Shinchan)

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

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イカの精莢(せいきょう)とは

イカのオスには莢(さや)と精子が組み合わされた、精莢(せいきょう)という生殖器官があります。この精莢をメスの体内に刺すことにより交尾が成立します。精莢はカプセル状になっていて、中に精子の塊が入っています。

魚介類の「食べるな危険」部位:イカの『精莢』 摘出手術が必要な場合も飛び出した精莢(提供:WEBライター・Shinchan)

メスは刺された精莢を持ち歩くこともでき、精莢は切り離されてもしばらく生き続けることができます。ミサイルのように発射される精莢は、先端が釣りバリのカエシのような鍵状になっていて、刺さると抜けない仕組みになっています。

誤って食べると手術が必要

人間が誤って口にした場合、口腔内で発射された精莢が舌などの粘膜に突き刺さり、するどい痛みを感じるようです。

さらに恐ろしいのは、手では抜くことができず、専門機関で摘出手術を受ける必要があるという点です。麻酔をして切開しないと完全に摘出することができないとのことなので、絶対に口にしたくないですね。

船上での活き造りは要注意

イカは世界中で食されている美味しい食材ですが、誤って精莢を口にしないためにも「活き造り」には特に注意が必要です。

よく、テレビや動画で釣ったイカを船上でさっと捌き、新鮮なまま食べる場面を目にしますが、万一、放出された精莢がイカの身に付着していたらと思うとゾッとしますね。特に夜に釣ることの多いイカなので、船上でも視界が悪いので、捌く時にはしっかりと確認することをオススメします。

魚介類の「食べるな危険」部位:イカの『精莢』 摘出手術が必要な場合も白い棒状のものが精莢(提供:WEBライター・Shinchan)

そして、間違ってもふざけて生きたイカの部位を口に含んだりすることはやめましょう。勢いよく精莢ミサイルが発射されるかもしれません。

内臓処理は細心の注意を

精莢はイカが死んでもしばらくの間は生きています。持ち帰ったイカを捌く時はアニサキス同様、精莢にも十分注意して捌くことが重要です。特に精莢を含む内臓を取り除く際には細心の注意を払いましょう。

実は今回初めて目にした精莢(せいきょう)、危険なことは知っていましたが、実際精莢が放出されたイカの身を食べることができるのか不安になりました。SNSに質問を投稿したところ、きれいに取り除けば食べられるとのコメントを多くの方からいただきました。

危険を感じたらまず調査を

今回はイカの精莢(せいきょう)の仕組みや危険性についてご紹介しました。調べていると、イカの交尾や生態についても不思議なことがたくさんあり、釣りのターゲットとしてだけでなく、生き物の奥深さを感じました。

また、イカに限らず、海を始め湖や河川にも危険な生物や、取り扱い注意のものがたくさんありますので、見たことがないものや危険性を少しでも感じたら触らずに調べてみることが非常に重要です。

釣行の際には十分に気を付けて、安全に釣りを楽しみましょう。

<Shinchan/TSURINEWS・WEBライター>

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