手軽にキスやベラなどが釣れる波止やビーチからの「ちょい投げ」釣り。特に初夏のシーズンはキスをメインに色々な魚が釣れる時期だ。そこで今回は、図鑑片手に楽しむちょい投げ釣行の魅力を紹介。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
魚を知るメリット
ここまで説明すると「魚を知るメリットってどこにあるの?」と思われる人もいるかもしれない。ここからは釣った魚の種類を的確に知るメリットについて紹介してみたい。
1.美味いか不味いか
釣れた魚が美味しいか不味いか、または食べられるかどうか……これは絶対に知っておいて損はない情報だ。図鑑にはそれぞれの魚ごとに、どんな料理方法が適しているか、味のグレードなどが紹介されている物も多い。
偶然に釣れた名前も知らない魚が、図鑑で調べてみると「非常に美味」なんて紹介されていたらどうだろう。それまで知らなかった魚に対してワクワクが止まらない、なんてことにもなるかも。
逆に美味しそうな魚なのに、調べてみるとフグのように毒を持った魚で食用には適さないなんて紹介されている場合もある。
2.毒魚の判別
波止回りには鰭などに毒を持った小魚もたくさんいる。釣り上げて不用意に触り、チクッと刺されて、もうエラい目に遭った、なんて経験をした人もいるだろう。知らない魚を釣り上げたら、まずは触る前に図鑑で正体を知ることで、そんな危険を避けることもできる。
3.魚のレア度
釣り上げた魚が非常に珍しい魚であっても、その魚を知らずに「知らない魚なので」と海へお帰り願うことも多いだろう。でも、それが滅多に姿を見られないようなレアな魚だったらどうだろう。
その魚を知ることで「レアな魚を釣り上げた」と自己満足ながら、非常に楽しい気分になるハズ。
いつの間にか魚に詳しく
最初は五目釣りでどんどん新しい魚が釣れると、調べるのにやたらと時間が掛かってしまう。しかし、これを続けているとどんどんと顔なじみの魚が出てきて、いつの間にやら魚に詳しくなっているということになる。
そして、詳しくなってくれば釣り上げた瞬間にその魚がどんな魚なのかが頭に思いつく。もうそうなれば波止回りでは魚博士といわれるかもしれない。
ちなみに我が家では魚の図鑑とともに、海岸生物の図鑑も持参している。これは魚以外の海の生き物、つまりはヒトデやエビ、カニ、貝などの図鑑で、偶然、ハリに引っ掛かってくるヒトデなどの種類も調べてみようということで、こちらも種類が分かると非常に面白い。
人に説明できる
魚への知識が増えてくれば、一緒に釣りに出かけた人にも説明ができるし、教えた人の知識にもなる。そして、みんなが魚に対して興味を持ってくれれば、極端かもしれないが現代の魚離れにもストップを掛けられるかもしれない。
以上、いろいろと筆者の考えを説明してきたが、ま、簡単にいうと、釣れた魚を図鑑で見て「あっ、あったあった」てのも面白いと思うんだけどなあ……。ということである。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>