PEラインとリーダーの結束方法を考察 2種のノットを使い分けよう

PEラインとリーダーの結束方法を考察 2種のノットを使い分けよう

今回はPEラインとリーダーの結束についてお話ししよう。自宅でしっかり時間を掛けて結ぶ場合と、外の悪環境で結ぶ場合の2種類のノットを覚えよう。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・橋本広基)

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

その他 お役立ち

PEラインとは

今や釣りイトの主流となりつつあるPEライン。ルアーフィッシングに限らず、船釣りや投げ釣りなど多くのシーンで活用されている。その利点は、細い号数でも強度が高くて伸びが少ないため、小さなアタリも明確に伝わること。また、ラインの表面が非常に滑らかなためガイドを通る際の抵抗も少なく、飛距離が必要な場合も優位性が高い。

しかし、短所がないわけではない。高い引っ張り強度が期待できるPEラインだが、極細のポリエチレンライン素材の原糸を編み込んで作られている性質上、繊維が切れるなどのキズ、こすれ、熱に非常に弱い。

リーダーの役割

PEラインを使用する際は弱点を補うため、「リーダー」と呼ばれるこすれに強いフロロカーボンラインやナイロンラインの結束が必須となってくる。しかし、その結束には多くの方法があるものの、ある程度の慣れが必要となり、PEラインの利点でもある表面の滑らかさが、逆に結束部が緩んで外れてしまうなどのトラブルを発生させる。

私もそうだったが、PEラインを使い始めた当時は、キャストした瞬間にリーダーが外れてルアーだけ飛んでいった……(涙)。せっかくの時合いにラインブレイクし、リーダーの結束にモタつき、大切な時合いを逃したなど、PEラインを活用している人であれば、少なからずこのような経験はないだろうか。

そのため結束に求められることは、安定した結束強度、時には素早く結束できるスピード感だ。

結束と強度の関係

ここで多く人たちが気になる部分が結束強度。いくらトラブルレスでスピーディーに結束を行っても、魚が掛かってからラインブレイクしては本末転倒だ。PEラインとリーダーを結束した際、どうしてもPEラインが本来持っている引っ張り強度を100%維持することは難しい。

釣り人の永遠のテーマともいえるこの問題の解決を求めて多くの結束方法が考案され、現在ではFGノットなどPEラインを編み込む摩擦系ノットが普及し、完璧に結束を行えば、PEライン本来の強度はほとんど損なわなくなった。

その結束工程はやや複雑で、揺れる船上や風の強い屋外ではさらにその作業は難易度が増し、時間をかけてせっかく結束しても、編み込みに隙間があるなどすると、すっぽ抜けなどのトラブルが起きてしまう。

結束方法と使い分け

そこで、私の結束方法やノットの使い分けを紹介したい。着目したい点は、より確実に摩擦系ノットを組む方法、釣り場の状況やターゲットに必要な結束強度、それを組む時間だ。

PEラインとリーダーの結束方法を考察 2種のノットを使い分けよう筆者の使用しているライン(提供:週刊つりニュース中部版 APC・橋本広基)

私が愛用するのは主に2種。摩擦系ノットのFGノット、PEラインで輪っかを作り、そこにPEラインを巻きつけるセイカイノットだ。

FGノットはリールでテンションキープ

まずは、確実に摩擦系ノットを組む方法。FGノットのキモとなる部分は、確実に隙間なく編み込むことだ。一般的には、足や口などを使いリーダーにテンションを張って、指に巻きつけたPEラインを編み込んでいく。PEラインにはコシがないため、1回ごと引っ張りながらしっかりとテンションをキープすることがポイントだ。

PEラインとリーダーの結束方法を考察 2種のノットを使い分けようFGノットの編み込み(提供:週刊つりニュース中部版 APC・橋本広基)

しかし、私が行う方法はロッドに通したPEラインをリールのハンドルに巻きつけ、リーダーをPEラインへ編み込んでいく。この方法であれば、ロッドの弾性でどのような状況でも常にラインテンションが保たれ、あとは淡々とリーダーを編み込んでいくだけでいい。

PEラインとリーダーの結束方法を考察 2種のノットを使い分けようリールハンドルでテンションキープ(提供:週刊つりニュース中部版 APC・橋本広基)

どのような状況でも結束のミスがなく、屋外などでも簡単にFGノットを組むことができる。

PEラインとリーダーの結束方法を考察 2種のノットを使い分けようハンドルに引っ掛ける(提供:週刊つりニュース中部版 APC・橋本広基)

一方でスピードという部分では、通常のFGノットよりは速いものの、5~10分程度はかかってしまい、状況によってはその時間を魚が待ってくれない場合もある。

スピード重視のセイカイノット

そこで、私が一瞬の時合いも逃さないようにスピードが要求される場面で活用するのが、セイカイノットだ。こちらもFGノット同様、PEラインをリールのハンドルに巻きつけてテンションをかける。

PEラインとリーダーの結束方法を考察 2種のノットを使い分けようセイカイノット(提供:週刊つりニュース中部版 APC・橋本広基)

そのため、風の強い屋外などでも影響を受けず、利点としては圧倒的に結束するスピードが速くて強度も申し分ない。慣れれば1~2分で結束完了。結束強度はFGノットに劣るものの、PEライン本線の70%程度は確保されている。

結束強度の考え方

では、その70%の強度が十分であるかという問題だが、私がシーバスを釣る際を例に挙げると、リールのドラグの調整は50cmサイズであればラインは出ない。ラインを引っ張りドラグがチリッと滑る程度。また、想定する最大サイズはMAX80cmで重量は5kg程度。障害物の少ない港湾エリアで釣りをするとしよう。

そこで、まずはドラグがチリッとなるまでの引っ張り力を重量計で計測してみると、なんと2kg弱。思ったよりドラグって締めていないものだ。また、私が使用しているラインはGOSENの剛戦X0.8号で、MAX強度が7.3kg、この70%は約5.1kg。まさか80cmのシーバスを一本釣りで抜き上げることはないので、十分な強度だと思われたのではないだろうか。

PEラインとリーダーの結束方法を考察 2種のノットを使い分けよう機器を活用してのドラグ調整も(提供:週刊つりニュース中部版 APC・橋本広基)

2種のノットを使い分けよう

このように、魚を釣るという本来の目的を考えた場合、私は確実に結束できるノットを2種覚えることをお勧めしたい。1つは、結束強度が非常に高い摩擦系ノット。釣行前やじっくりとノットが組める状況ではオススメだ。あと1つは、屋外などの悪環境、雨や暴風でもスピーディーに結束が行える方法。こちらに関しては、私はセイカイノットを使うが、やりやすい結束方法を試してもらい、ターゲットによっては電車結びなどでも良いかもしれない。

今回はこのようにPEラインの結束方法の使い分けと考え方について説明させてもらった。時間がある際にでも、いろいろな結束方法を練習してみてはいかがだろう。

<週刊つりニュース中部版 APC・橋本広基/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2020年5月29日号に掲載された記事を再編集したものになります。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言は全国で解除されましたが、外出する際には各自治体の最新情報を確認するなど引き続き感染拡大防止に努めてください。一日も早く、全ての釣り場・船宿に釣り人の笑顔が戻ってくることを、心からお祈りしています。