厳しい寒さが続いたがフキノトウが芽をだし、ウメの花も咲き始め、ようやく春が見えてきた。3月になると、関西の河川ではアマゴ釣りが解禁となり、渓流釣りシーズンの幕開けを告げる。3~9月末が釣期で、自生は少なくほとんどが放流された魚だ。アマゴは他の釣りとは異なり、解禁日に非常によく釣れて、放流量の多い河川では100尾を超える釣果も出る。そんな中、今回は私の地元で、放流量が多く、昨年も好釣果だった和歌山県日高川を紹介したい。
今年も約23万尾の放流
日高川では、昨年から成魚放流を行っていて、上流の宮代から温泉付近に、25cm級が3千尾ほど放たれ、非常に盛り上がった。
放流状況だが、ダム上流の支流では、初湯川3万6千尾、寒川3万尾、丹生の川3万尾、小又川4万2千5百尾、小川、小森2万尾だった。
本流では昨年の6月1~13日に、小家~湯ノ又3万5千尾、龍神温泉~大熊3万尾が放流されている。
今年も、2月26日に宮代キャンプ場と龍神温泉付近に成魚3千尾を放流する予定になっている。
お勧めは、支流の小川小森、小又川、丹生の川、寒川上流で、解禁日には15cm級が多いが、入れ食いが楽しめる。
各支流で好釣果を望める!
小川は、大熊から日高川町・旧美山村へと続く支流で、シーズンを通してよく釣れる。
上流にエン堤があり、その付近がお勧め。
小又川は、龍神から十津川へつづく支流で、終盤までよく釣れる。
小又川線は最終の民家から上の通行は可能だが「原則通行止めで自己責任」になっている。
丹生の川は、西から十津川へつづく支流で、上流ほどよく釣れる。
解禁当初はヤマセミ温泉から、加庄谷オートキャンプ場までがよく釣れる。
寒川は、小家から龍神へつづく支流で、上流ほどよく釣れる。
私は昨年の解禁日に入って、60尾ほど釣り上げた。
本流は支流に比べると釣果は落ちるが良型が釣れる。
宮代から上流に成魚を放流するので、長ザオを使っての豪快な釣りが楽しめる。
小家地区から柳瀬付近では、ルアーで大型が狙える。
狙いは、水温の上がり始める4月から梅雨ごろだが、35cm級がヒットしてくる。
過去に、40cmを釣り上げた瞬間を目撃したことも。
エサは川虫とイクラだが、水温が上がるにつれて川虫が有効になってくる。
釣具店や地区の入漁券販売店にも置いてあるが、いつも食べている虫に反応がいいので、時間のある方は現地で調達することをお勧めする。
釣具店に専用のタモがあり、虫は、瀬肩付近の砂利に比較的多く住んでいるので、足で砂利をこねると浮いてきてタモに入る。
いいポイントでは、一度に20尾ほど入ることもあるので、ぜひ試してほしい。
解禁日にはどの地区も非常によく釣れるが、日が経つにつれて、本流や支流はあまり釣れなくなってくる。
4月以降になると、源流域がよく釣れて狙い目だが、電話がつながらないうえにクマに出会う危険性もあるので、鈴を付けたり複数で入川してほしい。
アマゴは非常においしい魚で、空揚げにするとやみ付きになるほどだ。
放流量の多い日高川、年配やファミリーでも楽しめるので、ぜひチャレンジしてほしい。
<週刊つりニュース関西版 APC・渡瀬美知彦/TSURINEWS編>
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