初心者を中心とした釣りの大会「うきまろファミリーフィッシングデー」が10月27日に神戸・西須磨海岸で開催され、150人近い参加者がチョイ投げでキス、チャリコ、ベラなどを狙った。この日は遠投ではなく近場のほんの波打ち際で小型ながらキスが連発、釣りが初めてと言う親子連れもきれいなキスに魅了されていた。
(アイキャッチ画像撮影:TSIRINEWS関西編集部・松村)
うきまろファミリーフィッシングデー
「うきまろファミリーフィッシングデー」のイベント会場となったのは、神戸市立須磨海づり公園(台風被害からの復旧のため現在は閉園中)の東西に広がるサーフ、石積み一帯。東側は300mほどの足場のいい石積みの先は砂浜となっていて、沖の海底は砂底にシモリが少し点在する地形。
地方から出ている数本の小波止は潮が高いと渡れないが、干潮時には前へ出られ、普段は投げ釣りはもとよりアオリイカ、青物のほか、チヌのフカセ釣りなどを楽しむ人たちに人気の釣り場だ。
当日は初心者向きにチョイ投げでの釣りを想定したが、メインターゲットとしては、キス、ベラ、チャリコなど。うまくいけばカレイやチヌなどもヒットするかもと言った具合だ。
この日のイベント参加者は家族連れで初心者も多く、150人近い人が釣り場に並んだ。当然、釣り場はどんどんと埋まっていき、遅めに到着した人は石積みより先の砂浜まで歩いて釣り座を確保する人も多かった。
波打ち際が好ポイント?
ところが、本部よりも遠い砂浜では近投でキスの反応がすこぶるよく、こちらまで歩いて竿出しした人は小気味いいキスの反応を楽しめていた。後半には本部近くの混雑する中で「なかなか釣れない」と言う参加者を連れて、砂浜まで移動をすすめて釣って貰うと言った光景も見られた。
その砂浜での釣り方は少しかわっていて、チョイ投げでも10mも投げるとアタリが少ない。ごく軽く投げ込んで、10カウントほど仕掛けを止めたら、10cmほど引きずっては再び止める。止めているとプルプルッと小さなアタリがあり、上げてくると10~13cmと小さい、いわゆるピンギスサイズながら、毎回のようにアタリがある。
どうもこの日はあまり沖の方ではキスの食いが悪く、波打ち際に集まっているようだったので、順にその釣り方をアドバイスしていくと、初めての人にもポツリポツリとキスが釣れだして一安心。アタリがもっとも多いのは波打ち際から数m先にある最初のカケアガリ付近で、水深は実に20cmほどのポイントだ。
逆にこれなら初心者の人も投げるのに苦労しなくて済むし、アタリがあるから楽しい。小さなお子さんでも1人で十分釣りが楽しめるので言う事なしである。
釣り方のコツ
この日、イベントで参加賞として配られていた仕掛けは「うきまろ・投釣五目」でハリはがま投キス(白)の7号、テンビンは固定式でオモリは6号と軽い仕掛けだ。
釣り場が浅いだけに最大のコツは静かに釣る事。まずは着水音の大きな重たいオモリは不要と言うよりタブーと言った方がいいかもしれないくらいだ。そして、小さいキスに確実に食わせたいので、吸い込みのいい競技用のキスバリを使用した上記の仕掛けがよかった感じ。
さらに工夫をしたのは、エサのアオイソメ。頭はカットして、できるだけ柔らかい尻尾に近い部分を中心に使い、刺すエサの長さは1cmほどと小さくする。特に頭部に近い太い部分を使う場合は、小型キスが食いきれない事も多々あるので1cm以下にカットして使ってみた
ここまできっちりとセッティングしておけば、特に難しい事はなくアタリがあればそのまま上げるだけ。掛かっていなくても、すぐにちょいと投げ返して再チャレンジだ。
最後はさらに小バリで
ただ、何度も同じ場所で釣っていると群れが散ったり、警戒心が高くなってくるので、ほんの少し場所をズラしてやると再び釣れるようになる。当日は人が多く、あまり移動ができなかったので、最後の工夫としてはさらに吸い込みのいい競技キス5号の小バリにかえてみると再び食いがよくなった。
小さいながらも心地いい反応を見せてくれるキスに、初めて釣りをすると言う家族連れもすっかりとハマってしまったようで、特にお母様方の釣りへのハマり具合が目立った。
さて、大会全体では30cm級のイシガレイやキビレ、25cm近いチャリコなども上がっていて、小型魚ではキス、ベラ、コトヒキなど魚種も多彩。
ほとんどの人が魚を釣っており、イベントしては大いに盛り上がりを見せていた。この時期ならではの魚種多彩なチョイ投げで秋の1日を過ごせた家族も多かったので、ぜひ皆さんも手軽な秋のチョイ投げ五目にチャレンジしてみよう。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>
西須磨海岸
所在地:神戸市須磨区一ノ谷町