初夏に美味しい魚といえばシロギス。砂浜の投げ釣りの代表格の魚です。砂浜のどこに生息していて、どんな餌を食べているのか。釣り人が知りたいシロギスの生態を調査しました。
シロギスの種類
一般的に釣りの対象としたり、ごはん屋さんで見かけるキスはシロギスのことがほとんどです。シロギスは、スズキ目スズキ亜科キス科キス属シロギスに分類される。
キスの仲間は、シロギスの他に、アオギス、ホシギスなど約33種類が存在しています。
今回の記事では、このシロギスについて記載していきます
生息域は浅場がメイン
シロギスは日本国内では、本州から四国、九州地域に広く分布しています。さらに国外では朝鮮半島から中国沿岸、台湾やフィリピン周辺の沿岸にも広く分布しています。
春から夏ごろは、海水温が上がるとともに水深1m〜15m程の浅瀬にまで寄ってきます。
晩秋から冬の寒い時期になると水深30mから50mまでの深い場所に移動していきます。
比較的浅い海の砂底を好む底生魚です。
キスが好む地形
非常に臆病な性格で、危険を感じたり、船の影が通ったりするだけで砂の中に潜って隠れるしまうほど。
こういった習性からか基本的には砂地を好みます。
また、広大な砂浜に生息しているイメージがありますが、船の通り道やデコボコ、特に岩場や水草が所々に存在するような変化のある地形も好みます。
この性質はサイズが大きくなるほど強くので、大物を釣りたい場合はより意識するといいでしょう。
またキスは群れをなして、砂地の上を活発にエサを探し泳ぎ回ります。一方でメゴチ(ネズミゴチ)は待ち伏せ方の魚です。釣り方として置き竿もありますが、引き釣りをしたほうが、外道のメゴチ(ネズミゴチ)と釣り分けることができます。
どんなものを食べるの?
キスは雑食ですが、主食はゴカイやイソメの多毛類です。
他にも小型のエビやカニなど甲殻類も捕食しますが、口が小さいため、あまりに大きい生物は食べれません。
寿命はどれくらい?
キスは長寿であり、平均して約4年、長生きのものだと10年を超えると言われています。
大きさは 1年で約8cm、2年で15cm程度に成長します。
よく釣れるサイズの小型のキスは1~2歳程度ですので、残りの寿命を考えるとリリースするほうがベターと言えます。
<近藤 俊/TSURINEWS・サカナ研究所>