大阪湾の人気ナンバーワンターゲット・テンヤタチウオが開幕し、各地で釣果が上がりだした。
今週はこのテンヤ釣りのタチウオをピックアップ、船釣りのエキスパート・今井浩次さんにタックルから釣り方まで、この釣りの基本を解説してもらった。
最近は年を越えて狙えるタチウオ、シーズンはまだまだ続くので、今から始めてロングランで楽しもう!
【タックル編はこちら】
テンヤのエサ付け方法
針金を巻く際は、頭を密に尾は粗く。
まず、テンヤにエサを装着する。
船宿で用意してくれるのはイワシが多いが、自分でサンマの切り身を用意して好釣果を上げている人もいる。
エサは、テンビンの上に出ている剣でイワシの体を保持し、さらにステンレスのワイヤで巻いて固定する。
イワシの頭部分はワイヤを密に巻いても問題はないが、尾に近付くにつれて粗く巻いておくのがコツ。
タチウオテンヤの釣り方
釣りのスタートは、とりあえずテンヤを底まで下ろし、リールを巻きながらタナを探るのだが、その方法は十人十色だ。
ひたすらスロー巻きで底から何mまでと決めて探り続ける人もいれば、スロー巻きしながら時折シャクリを入れて探る人もいるし、電動を使わず、手で巻いては止め、巻いては止めを繰り返して探る人もいる。
ただ、どのやり方がいいのかはタチウオ次第で、いうなれば誘いのパターンは日がわりといっても過言ではないほど。
その日のパターンを早くつかんだ人は入れ食いになるし、誘いが合わなければ自分一人がカヤの外、というケースも珍しくない。
かといって朝の時合いは、スローな誘い方でアタリが連発したが、午後になって潮がかわるとまた違うパターンの誘いでないと食わないということがよくある。
だからアタリが止まったときはいろんなパターンを試してみることが必要だ。
スロー巻き
スロー巻きで誘うときは、リールを巻くスピードがキモになる。
デッドスローがいいときもあれば、速巻きによく反応することもあるからだ。
大体、魚の活性が高いときや群れが大きいときに速巻きに反応することが多い。
なので、いろいろ試してみることが肝心だ。
スロー巻きでコツコツと小さなアタリが出始めたら、リールを巻き続けながらさらに大きなアタリが出るのを待つ。
ときには向こうアワセでハリに掛かって、大きく締め込んでくることもあるが、大抵はタイミングを見計らって、大きくアタったときに掛けアワせる。
ストップ&ゴー
シャクリを多用したりストップ&ゴーで誘い続けるときは、アタリが出たところでテンヤを止め軽くシェークして誘ってみたり、ゆっくり2回ほどリールを巻いてポーズを取り、次のアタリを待ったりと、タチウオがテンヤを追ってくる限り誘って掛けることが大事である。
タチウオは、静止し続けるテンヤには興味を示さないが、ときどき動かしてやると、こいつは生きているんだと思うのか、反応する。
その習性をうまく利用し、誘って、誘って食わせるのがテンヤタチウオ釣りのだいご味であり、面白さなのだ。
<今井浩次/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース関西版』2017年8月25日号に掲載された記事を再編集したものになります。