今回は、釣行時の荷物を軽くしたり、現場での仕掛けのセットを楽にしたり、釣行後のクリールの洗浄を楽にするための様々な裏技をご紹介したい。この提案を見て、アングラーの方々がさらに自分なりにアイデアを加えてミャク釣りを快適にしていただけたら幸いである。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター牧野博)
ミャク釣りの仕掛け
現在、私のミャク釣りのミチイトは、次のようなパターンとなっている。
仕掛け側には、ミニL天やハゼ天秤など、小型の天秤を結んでいるが、上記のミチイトの先に、ハリス止めを付けた天秤を結び、ここまでをワンセットで携行する。チチワから天秤までをイト巻きに巻いておくと、釣り場での仕掛けのセットは非常に楽だ。私は、使い終わった後の50本連結の投げ釣り仕掛けの空のスプールを再利用している(写真参照)。
仕掛けの方は、8~10本の連続仕掛けを自作し、これもスプールに巻いておく(写真参照)。
セット方法
釣り場で、仕掛けをセットする時は、竿を延ばして、チチワをリリアンに結び、スプールからミチイト+天秤の部分をほどき、連続仕掛けから仕掛けの分をカットして、天秤のハリス止めに付ける。あとはハリにエサを刺すだけだ。釣り場で「糸を結ぶ」という操作を省略することができる。ハリ先が傷んで仕掛けを交換する時も、ハリス止めから先を外して連続仕掛けから必要分をカットし、付け直すだけである。
特に、1~2時間などの短時間の釣行の場合、手返しをよくすることとともに、こうした仕掛けのセッティングを簡素化することは大きなメリットになる。
状況や竿の長さ、調子に応じて、ミチイトと天秤のセットをいくつか作っておいて携行すれば、ミチイトだけのスプールや天秤、仕掛けを沢山持っていく必要がなく、荷物も簡素化できる。江戸前流のハゼ天秤の 場合には、オモリの交換が可能なため、小型のナス型オモリを数種(例えば1号、1.5号、2号など)小分けして持参すると便利だ。
ただ、少し面倒にはなるが、釣行後穂先に結ぶナイロン0.5mの分は、強度を保つために新しいイトに取りかえた方がいいと思う。
クリールにひと工夫
改造クリール(ビククーラー)は私の場合、すっかり釣行時のアイテムとして定着しているが、クリール内に直接ハゼを投入するので、釣行後の汚れが多かった。あまりずぼらな考えはよくないが、できれば釣行時の汚れ方を少なくし、洗うときも楽にできたほうがいい。
投げ釣り用クーラーだと、魚の投入口にプラスチックの枠が付いていて、そこにビニル袋をひっかけておき、そこから魚を投入するとクーラー内は直接汚れることが少ない。これを参考にしながら、クリールの魚投入口の裏側に、投入口を囲むように両面テープを貼る。次に剥離紙をはがして接着面を出し、ここにビニル袋の開口部を一周ぴったりと張り付ける。こうすると投入口の内部全体はビニル袋で覆われるので、クリール内部は直接汚れない。
クリール内部は、横のファスナーで開閉できるので、ここから保冷材や飲料水のペットボトル、エサなどを入れることができる。仕掛けやハサミなどは、サイドのポケットにいれておけば、本当に竿1本とクリール1個で釣行できる。
ただ、帰りに時間を要する場合は、別にしっかりしたクーラー(小型でいいと思う)を用意しておき、そこに氷や保冷材を入れ、釣ったハゼをビニル袋ごとその中に入れて持ち帰るようにしたい。
<牧野博/TSURINEWSライター>