肩がグンと盛り上がって幅が広くまるで小判のよう。釣った瞬間に尺半はあると思っても、いざ検寸台に乗せると40cm。誰もがサイズの読み違えをしてしまうほど美形なのが千葉県市原市にある高滝湖のヘラだ。その姿を高確率で見られる時期がまさに今。とくに境橋から上流のエリアは初心者でも入釣しやすいポイントが目白押し。ここでは上流側半分に的を絞ってガイドしよう。
概況&ポイント
今季は初回の乗っ込みが3月15日前後で、2回目が3月26日に始まり同29日に終息している。
いずれも大潮絡みでハタキに入っていることから、ほぼ2週間サイクルとみられる。
この周期が当てはまるなら、3回目の乗っ込みは次の大潮絡み、つまり4月14日前後と予想される。
ただしそれまでに大幅な水位増があれば、イレギュラー的にハタキが始まる可能性は高い。
4月2日現在、水位はほぼ満水。
少雨の影響で養老川・本湖ともに透明度が上がってしまっている。
同湖の乗っ込みは6月まである。
後半ほど大型が出やすいが周期がまばら。
大雨後の増水時は狙い目で、濁っていてかつモジリが近くにあるなら、どこでも竿を出してみる価値はある。
ただし後半ほどジャミがうるさくなるのでエサ使いに注意が必要。
ポイントは全湖にあるが駐車場の有無や釣りのしやすさを考慮すると境橋よりも上流のエリアがオススメ。
多くは西岸に集中し同橋西詰の下流側、給水塔付近、つり広場水路の養老川寄りなどが人気だ。
東岸なら水生植物園の中や、同本湖との接続面が狙い目。
いずれも水深が浅いので、乗っ込んでいないと釣れる可能性は低い。
仮に浅場がシラーッとしているなら深場を狙う。
代表的なポイントは境橋下流西岸の農協ワンド(北岸から)や、加茂橋上流側の西岸(背後に寿司屋がある)、高滝湖ボートセンターから高東橋を隔てた東側の傾斜護岸などがいい。
釣り方とエサ
釣り方はバランスの底釣り、エサは両グルテン。
あとは魚がいるラインに竿の長さを合わせる。
これが基本スタイルだ。
竿は6~21尺。
ラインはウキをどこに立たせるかで異なる。
アシ際などを打つなら道糸2号ハリス1~1.2号、障害物がない平場打ちでは道糸1.2~1.5号ハリス0.6~1号だろう。
ハリは『ボトムマスター/がまかつ』なら6~10号でエサを底に安定させたいのか、それともゆっくりナジんだ方がいいのかで使い分ける。
近年、この湖では長めのハリスと小バリを用いた落ち込み釣りの実績が高い。
48cm以上の超大型はこの釣り方ではあまり出ないが、それ以下なら通常の底釣りよりも数が狙える。
ただしセッティングとエサがキモ。
ウキはPCまたはグラスのムクトップを使い、ハリは5号前後と小さめ。
さらにハリスも落下に不自然さが出ないようにできるだけ細めを使う。
できれば0.6号を基準にマックスでも0.8号、ハリス長は50-60cmを基準に水深が1本以上あるなら60-70cmでもいい。
エサは軽めがいいが、開き過ぎは禁物。
落ち込みを狙うので開いた方がいいと考えがちだが、例えば『わたグル/マルキユー』単品などを軟らかめに作った方が釣果は上がる。
エサ持ちを気にする必要はない。
なぜなら待つ釣りではないからだ。
アタリを取るゾーンはナジみ途中と着底の瞬間。
それでアタらなければ即打ち返す。
気を付けたいのがアタリの取り方。
ナジみ途中ならハリスが張っていないわけだからムッとかチッなどの小さなアタリがメーンで、ナジみきり寸前の宙なら大き目のアタリも聞いていく。
そして着底してウキが静止したら通常の底釣りのような小さなアタリを取り、そこまででアタらなければ打ち返す。
例えば給水塔エリアに代表される人気ポイントでは、魚は居てもアタリを出さないことがある。
おそらくは人災による警戒心の高まりが要因の一つと思われるが、そのような時にリアクションバイトを誘える長ハリスの釣りが有効な場合があるので試してみてほしい。
<棚網久/TSURINEWS編>
入釣料……¥640(現場売り)。釣り台必携。
圏央道市原鶴舞ICを出たら左折し、一つ目の信号を左折。