今回の遠征のきっかけは、昨年6月に祐英丸常連の山田氏の「GTめっちゃ釣れる夢のような海域がインドにあるんだけ一緒に行かない?」のひと言に始まった。
GT遠征は実に7年ぶりで、長いブランクに不安はあったが、3カ月近い熟考の末に遠征に踏み切った。
アンダマン諸島へ
遠征先はアンダマン諸島。
インド東部にあってタイに近く日本ではあまり知られていないが、一部のGTアングラーには知られた魚影の濃い島らしい。
そして2月11日、セントレアからバンコク、チェンナイを乗り継ぎ、アンダマン諸島に降り立った。
インドでは乾季に当たり、降水量の少ない安定した時期だ。
現地でも半袖半ズボンで暑すぎず、グッドコンディションだ。
今回の遠征はとにかく「釣りたい」という情熱的なものではなく、楽しんで勉強になればいいなぐらいの気持ちだった。
持参したタックルは2本。
フックアップオリジナルGTロッドに『ソルティガ6000GT/DAIWA』、PEライン8号、リーダーは『プロセレ170ポンド/Prosele』。
もう1本はヤマガブランクスのツナロッドに『ソルティガ5000ハイギア/DAIWA』、PEラインは8号を巻いた。
ルアーは7年前と変わらず、それに加えて近海用マグロルアーを転用して、コスパに優れたものだった。
なお現地クルーにフックサイズが小さすぎるとの指摘を受けたが笑顔で乗り切り、47ftの高速艇2隻に3人(Aチーム)と4人(Bチーム)で分乗した。
午前6時出船、午後5時帰港のデートリップだ。
いよいよGTフィッシングスタート
ポイントまで2時間近く走り、GTフィッシングがスタート。
開始早々私のGTの師匠のヒロタカさんのポッパーに、15kgクラスのGTがヒット。
アンダマンの魚影の濃さと、ヒロタカさんの腕におったまげた。
私はというと、それに続くようにカスミアジ2尾とアオチビキ、17kg頭にGTを2尾キャッチ。
バラシやラインブレイクで悔しい思いもしたが、弓なりに曲がるロッド、うなりを上げるドラグ、GTのパワーにアドレナリンMAXだった。
同乗の人たちも次々にヒットし、初日にして全員GTキャッチという最高の滑り出し。
やはりダイビング系ペンシルに反応が良かった。
2日目がスタート!
2日目は軽いスコールもあったが、後半は晴れ。
日焼け止め塗りまくりの半袖で挑んだが、これが仇になり終盤の日差しは日焼け止めを余裕で通り越し、日焼けでダウン。
インドの紫外線の強さをなめていた……。
釣果は初日ほど釣れず、私はでかいイソマグロとカスミアジのみで、本命は乗せきれずにボウズ。
運命の3日目は長袖を着て、ダイビングペンシル系の『ゾロ220/CBーONE』+シングルフックでトライ。
GTも出るには出たが、ミスバイトが多く乗せきれない。
しかし昼前に渋いなか、10kg前半の小さめのGTをキャッチして心が軽くなった。
釣れないときの1尾はどうしてこんなにうれしいのだろう……。
「このまま終わっても釣れたからいいや」と思っていると、後半にドラマが。
皆諦めかけた夕マヅメ、GTにカスミアジがバンバン釣れだしたのだ。
私も時合いに3尾ゲットしたが、目を見張ったのはこのツアーで仲良くなった坂田さんだ。
猛烈な追い上げを見せ6尾を釣ってしまった。
船は毎日アミダクジで決めていたが、私と同じく3日間通してAチームで親密になれ、友情を温めた坂田さんに、「やったぜ、アホの坂田さん!」と敬意を込めて祝福した。
ちなみに彼は2日目にGT35kgをキャッチしている。
劇的なフィナーレで終わったアンダマンツアーは、2隻7人3日間でGT40kg筆頭に43尾の爆釣で幕を下ろした。
このツアーで一番の発見は、シングルフックについて。
若干の乗りの悪さはあるかもしれないが、遅アワセすればほとんどカンヌキにがっつり掛かっていたことだった。
これはマグロでも通用することだと感じた。
今回のアンダマンツアーはインドだけに、もちろん毎晩カレー。
帰国したら3kgも太っていたほどおいしいカレーだった。
宿泊先のゲストハウスもきれいで、船のクルーは親切。
こんなツアーをプロデュースしてくれたアンダマンツアー正規日本代理店トラベルプロに感謝したい。
<週刊つりニュース中部版 APC・祐英丸船長・奥村祐司/TSURINEWS編>
アンダマン諸島