千葉県香取市を流れる小野川の吐き出しは、利根川へかけてワンド状に入り組んでいて、本流産の良型が入り込む穴場になっている。例年2月下旬から釣れ始め、アメリカナマズがうるさくなるゴールデンウィークごろまで楽しめる。本流が増水した時は特に狙い目で、今月上旬の〝春の嵐〟直後は、多くの釣り人が押しかけた。
両グルテンの底釣りで開始
3月22日(木)、午前9時前に到着。
前日からの雨は早朝にやみ、護岸ギリギリまで増水している。
水平護岸の下流寄りにスノコを置き、12尺竿を継いで両グルテンの底釣りで開始。
雰囲気はいいのだがまったくアタリがなく、1時間後に竿を15尺に伸ばす。
水深は2本でハリスオモリを打ち、人差し指の爪サイズのエサで10時に開始。
しかし、アタリ、触りなしで時間だけが過ぎていく。
このころになると、続ぞくと地元の釣り人が様子を見にくる。
誰もが増水を待ちかねていたようだが、気配のなさに肩を落としている。
都心部では積雪があったほどの冷え込みでは、致し方ないところか。
底釣りに切り替える
流れが止まったので11時過ぎにバランスの底釣りに切り替える。
上バリ3cmズラシで再開するが、状況は変わらず。
だが、11時半過ぎからハリにグルテンカスが付着してこなくなり、45分に痛恨のバラシ。
思わず天を仰いだが、依然ウキはモヤモヤしている。
勤務の関係上、納竿時間は正午。
ここが〝勝負どころ〟だ。
真剣にウキを見つめていると、返してから2節ズン。
竿が満月になり、両手で強引をこらえる。
どうにかこうにかタマ網に収めたのは腹パンの38cm。
「よっしゃー!」。
劇的なエンディングに興奮しながら家路を急いだ。
釣り座の背後に駐車でき、水平護岸で足場は良好。
手軽に本流産の魚が狙える好フィールドだ。
<週刊へらニュース APC・中村直樹/TSURINEWS編>
釣り台必携。東関道大栄IC~国道51号を佐原方面へ。新水郷大橋手前で国道356号に右折。佐原消防署脇の信号を左折して突き当たりの土手を右折。