11~12月は気候が著しく変化する時期。そのため釣果のムラも激しい時期だが、好条件では50cm近いサイズのクロも不意にヒットすることがある。今回は、初冬のクロ狙い磯フカセ釣り攻略法を紹介。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 APC・横田宏徳)
小貝バエへ渡礁
10月時点では釣況が良くなかった大分県南・米水津(よのうづ)ではあるが11月9日に釣行。午前3時すぎ、えびす丸(小浦)の待合所に到着し、4時の出港に向けて準備し、定刻に出船。「小貝バエ」へと渡ることにした。
当日のタックルとエサ
まだ暗いので、仮眠を取り6時前から準備に取りかかる。まきエサはオキアミ生3角に超遠投グレ、グレパワーV9徳用、グレパワーV11各1袋をしっかりと混ぜ合わせ、作成。つけエサはくわせオキアミスーパーハードL.Mサイズ、グレ丸、くわせオキアミ食い込みイエローに軽締めアミノリキッド.アミノ酸αを添付したものをローテーションで使用する。
仕掛けはウネリと強風の影響を考慮し、00号のウキを使用した仕掛けとし、仕掛けのなじみ具合により、G5あるいはG7のガン玉を打ち微調整する。ミチイトはサスペンドタイプで視認性及び強度抜群である銀鱗SSブラックマスターエクストラの1.5号。
ハリスは湾内で潮が緩やかであるポイントなので、しなやかさ抜群であらゆる状況にもピッタリ合うトヨフロンスーパーLEXHYPERの1.7号を、朝マヅメ後は1.5号に落とす予定だ。
開始早々に、イスズミの猛攻
7時ごろに釣り開始。本命であると思われる釣座はウネリで水没のため、船着けから右端の高台からサオを出すことに。ワンドから泡状の潮目が確認できたので、まずは足元の尾根周りから潮目を攻めてみることにする。
まきエサを打つと早速ウスバハギが寄ってくる。ウスバハギを潮下に追いやる感じでまきエサを打ち、まきエサ投入点より潮上に仕掛けを投入。何と1投目からミチイトをひったくるアタリを捉え、足元に寄せるにつれ、サオ先を叩く感じになった。案の定30cm級のイスズミ。
試しにまきエサを思いっきり遠投してみると、どうもウスバハギがより活発に動いている模様。尾根周りから20m沖にかけて投入点を替え、攻めてみるもイスズミの入れ食いとなってしまう。
時計を見ると9時前。これではポイントを潰しかねないので最干潮の10時まで思いっきって仮眠を取ることにした。
30cmの尾長グロを連釣!
10時になり、まきエサを混ぜ直し、仕掛けのハリスも交換して釣り再開。ここから納竿までは徹底的に上げ潮を攻められるので気合が入る。攻め方は休憩前と同じ感じとし、さらに足元にもエサ取り用のまきエサも入れておくようにする。
数投後、じわりとミチイトを沖に持っていくアタリに遭遇。ミチイトが走ったところでアワセを入れ、掛けることに成功。心地良い引きを堪能しながらタモ入れしたのは30cmの尾長グロ!続けて同サイズの尾長グロをゲット。
その後は潮の切れが弱まったのか、イスズミが食いだし、なかなか後が続かない。その後は一瞬潮が切れたタイミングで23cmくらいの尾長グロが単発で釣れ、後はイスズミが釣れ続け、まるでイスズミの中にいる尾長グロを釣っている感じが納竿1時間前の午後2時まで継続した。
当日の最終釣果
相変わらず、沖めはウスバハギが席巻し、活発にエサを拾っている光景から、まさに夏の海さながら。水温が22度くらいのようで、例年より2度以上高い模様。今回は太平洋上にある台風23号の影響なのか、釣況はもちろん、海況も気候も安定せず苦戦したが、23cm以上でも十分価値ある釣果になったと思っている。
早く海水温度20度を切り、海況も安定すれば口太グロも多く交じりだし、寒グロのハシリとなるはずであるが果たして…。また懲りずにチャレンジしたい。
<週刊つりニュース西部版 APC・横田宏徳 /TSURINEWS編>