煮魚の『煮崩れ防止』大作戦 4つの対策と失敗しない裏技を紹介!

煮魚の『煮崩れ防止』大作戦 4つの対策と失敗しない裏技を紹介!

少しずつ寒くなってきた今日このごろ。ふと「煮魚」が食べたくなることありませんか。今回は煮魚の『煮崩れ』の原因と対策を紹介していきます。

(アイキャッチ画像出典:PhotoAC)

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目次

煮魚に合う魚種

まずは煮魚料理によく使われる魚種を紹介していきます。

食卓に並ぶことが多い煮魚は『カレイ・タラ・タイ・メバル』など町の定食屋さんでも良く見かけるネームバリューではないでしょうか。

これらの魚たちは、アッサリした淡泊な味わいとふっくらとした身が特徴です。

反対に味と風味が濃厚な魚で煮付けに向いているのは、『キンメダイ・サバ・ブリ・サケ』などが挙げられます。

白身の魚でも脂がたっぷり乗っているキンメダイや、独特の風味のある青魚などは、少し濃いめの煮汁でショウガなどの臭み消しの食材と一緒に調理することでワンランク上の高級な煮付けに様変わりします。

こういった魚を自宅で煮魚に調理する際、どの魚でも気になることが調理中の【煮崩れ】。せっかくなら上手に盛り付けたいですよね。

煮付けが煮崩れしてしまう原因

せっかく旬を迎えて美味しい食材も、調理や盛り付けで「煮崩れ」させてしまったら残念ですよね。この【煮崩れ】を起こしてしまう原因は3つ考えられます。

まずは煮崩れを起こしてしまう3大原因を紹介します。

1.火加減

煮魚を作る際、一番気をつけなければならないポイントです。

あまりに強火すぎると、沸騰してボコボコと出てきた気泡の振動によって煮崩れを起こしてしまいます。

しかし、あまりに慎重になりすぎて、弱火でじっくり加熱してしまうと、身から水分が抜けすぎて、仕上がりがパサパサになってしまいます。

タイミングに合った火加減を心がけましょう。

2.鍋のサイズ

魚の煮付けには、熱伝導のよい小回りの利く行平鍋がおすすめです。

煮汁の中で魚が動いてしまうと荷崩れしてしまうリスクが高まるので、大きなフライパンで調理をするのはあまりおすすめしません。

魚が隙間なくぴったり収まるサイズを選ぶといいでしょう。

3.不用意に身に触る

煮魚に限らず、焼き魚や、焼き肉でもそうですが、余計に触ったり、何回もひっくり返すのは絶対にNGです。

身を持ち上げることで、身に亀裂が入り、そこから崩れてしまいます。

裏側の様子が気になるとは思いますが、グッと我慢して火加減と加熱時間で判断しましょう。

煮崩れ防止策

煮魚を調理する上で、押さえておくだけで煮崩れしにくくなるコツがいくつかあります。

今回は4つのポイントを押さえて、美味しい煮魚を作りましょう!

1.下処理

魚を煮詰める前に、先にさっと茹でる「霜降り」という工程を行うと荷崩れしにくくなります。

サッと茹でることにより、身が少し固くなって煮崩れしにくくなります。

また、十字に「飾り包丁」を入れることで、火のとおりをよくなり、調理時間を短くすることが出来ます。

熱が加わると魚の皮は縮み、それに引っ張られて身が割れてしまいますが、飾り包丁を入れることで、そのリスクを減らすことが出来ます。

煮魚の『煮崩れ防止』大作戦 4つの対策と失敗しない裏技を紹介!飾り包丁(出典:PhotoAC)

2.骨付きの身を選ぼう

魚の身を選ぶ際に「骨付き」の身と「骨抜き」の身がスーパーで売られていますが、煮魚の場合は食べる時に少し煩わしいですが、「骨付き」の身を選ぶようにしましょう。

魚の骨が芯になることで、煮崩れするリスクを格段に減らすことができます。

3.火加減が大事

あまりに強火すぎると、グツグツ煮立って魚の身が踊ってしまいます。小さめの中火くらいの火加減で、サッと煮てあげましょう。

この時落し蓋をすることで、裏返すことなく、両面にしっかり味をつけられます。

このときの落し蓋はキッチンペーパーやアルミホイルのような軽い素材のものを選びましょう。

金属製の蓋だと重みで身が潰れてしまう可能性があります。

4.盛り付けるタイミング

煮あがった魚の切り身は少し冷ましてから盛り付けるようにしましょう。

火を止めて少し落ち着かせることによって、身が少しだけ固くなり、盛り付けで持ち上げたときの荷崩れを防いでくれます。

少し冷めた段階で、魚だけを盛り付け、煮汁だけを再度加熱し、盛り付けた煮魚にあらためてかけてあげましょう。

そうすることで、少し冷めた煮魚も暖かく食べることが出来ます。

次のページで簡単な煮魚の裏技を紹介