まだまだ夏の延長のような気温、水温ですが、これからは朝晩も涼しくなり水温もぬるま湯のような状態から徐々に適水温になってきます。秋はチヌの引きが一番強い時期。波止の上層で頻繁に付着物を捕食する姿も見られる時期です。落とし込みではちょっとした条件の違いが、釣果に大きく影響する季節になってきました。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・大田徹)
今年はイガイが少ない大阪湾
今年はここ十数年で経験した事がないくらいに、大阪湾でのイガイの付着が少ない年でした。その少ないイガイも、お盆が近づくと徐々に落ちていき、台風の通過後は全て落ちてしまった状態に。
例年落とし込みで使用されるエサは、フジツボや岩ガニですが、今年はそれに加えてミジガイというイガイに似た貝が結構使われていて、イガイとかわらない釣果が出ていました。
イガイより若干細長い貝で、大阪では昔から湾奥の汽水域にかなり付着しています。チヌが上層に浮いている、今後の時期も十分使用し釣果を得る事ができると思います。
今年は5月のシーズン突入から、半日で30尾、1日頑張れば50尾、60尾と連日爆発的に釣れ、チヌの「当たり年」と思われる釣果が続いていたが、イガイが落ちてしまうとようやく普通の釣れ具合に戻ってきました。
フカセや紀州釣りが好調
そのかわりにフカセ釣り、紀州釣りで爆発的に釣れている時があります。やはりイガイが少なかったせいか、チヌもややスレンダーな個体が多い(例年の大阪湾のチヌはイガイをたっぷり捕食して、体高、厚みのある体格のいいチヌが多い)感じです。
そして、イガイがたくさん付着している時は、あまりまきエサに反応しないチヌも、今年は例外。夏場でもかなりフカセ釣りや紀州釣りで釣れていました。まきエサにかなり反応がいいので、落とし込みの場合は、フカセ釣りなどをされてる方々からは離れて釣りをするのがいいかもしれませんね。
条件がマッチすれば好釣果も
連日の爆発的な釣果はなかなか難しくなってきましたが、潮やエサ、狙うポイントがマッチすれば短時間で2ケタ釣果も期待できる状況です。先日もホームの堺港新波止に8月31日、9月1日と連日釣行。そして正反対の結果が。
いつもお世話になっている夢フィッシングの15時便で、両日ともに夕マズメ狙い。エサは岩ガニ、狙いはスリット。狙った場所はカーブから赤灯の間でした。
両日ともに同じ時間帯に同じエサで同じポイントを攻めましたが31日はアタリが頻繁にあり14匹の釣果。準備した40匹ほどの岩ガニもほぼ消費。しかし、1日はアタリ5回で取り込みは3尾と言う釣果。1日違いで大違いの状況になりました。
濁り潮と透け潮の差
両日を比べて違った点は31日は曇り時々小雨、やや強めの南西風で薄っすらと濁りの入った潮色。1日は晴れ時々曇り、弱い南西風でやや透け気味の潮色でした。
明らかに31日の方が釣れそうな状況です。が、同じような潮回りだったので、ここまで激変するとは思っていなく、私もびっくりしました。
夏場、盛期はイガイ1本でいいですが、これからの時期はエサの選択、風向き、潮位、時間帯なども考慮し、また他の釣法の人が少ないポイントを選んで数多くのチヌの強い引きを楽しみたいですね。
<大田徹/TSURINEWS・WEBライター>