いざ!!東洋のガラパゴスへ!!亜熱帯の楽園・小笠原諸島は、どんな場所でも大物を満喫できる可能性がある。この夏、小笠原諸島で記憶に残る1尾を狙った。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・横島敏弘)
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東洋のガラパゴス小笠原諸島へ
「東洋のガラパゴス」と称される場所が東京にある。六日に1便、片道24時間を要する船でしか行くことができない太平洋に浮かぶ絶海の孤島、小笠原諸島のことだ。
平成23年6月、ユネスコにより世界自然遺産に登録され、その大自然は人々を魅了し続ける。
「おがさわら丸」で出港
東京の竹芝桟橋から小笠原海運の定期船「おがさわら丸」で行くことができる。島民の食料品などの生活物資や郵便、新聞などを積み込み、乗客と一緒に、10時に竹芝桟橋を出港。
この船は、様々なタイプの客室があるので、予算に合わせて船旅を楽しむ事ができる。リーズナブルな二等和室。そして、二等寝台、特二等、一等船室、特一等船室、特等船室とグレードアップするので予算と相談して決めるといいだろう。
世界中の船が往来する東京湾をゆっくり進み、右手に城ヶ島、左手に洲の崎を望む辺りから船は速力を上げ小笠原諸島父島へ向け南下。
東京湾を抜けると右前方には伊豆諸島の北端に位置する大島が見える。その後ろに利島、新島、式根島、神津島と続き、三宅島、御蔵島と連なる。八丈島を通過するころには西の海に沈む夕日を眺めながらサンセットクルーズが楽しめる。
翌朝には父島二見港へ到着
日没後は船内に戻り、シャワールームで汗を流し、レストランで夕食を楽しむ。小笠原の塩を使用した塩ラーメンや島塩ステーキが人気だ。
22時になると船内は夜間照明に切り替わる。その間にも船は南下を続け、日付が変わるころには中間地点の鳥島を通過。一夜明けてデッキに出ると澄んだ海と空が出迎えてくれる。
朝食を終えるころには船の左前方に小笠原諸島北端の北之島が姿を現す。聟島、針之岩、媒島が見え、続いて嫁島を通過。ここまでがケータ列島。その先に見えるのが父島列島の孫島。弟島、兄島を通過し父島へと到着。そして船は小笠原諸島の玄関口、父島二見港へと入港。
小笠原の2つの釣り拠点
小笠原の釣りの拠点は父島と母島の2つに分かれる。北側に位置するケータ列島へ船中泊でチャレンジする場合は父島をベースに釣行計画を立てるといい。
この父島から、母島への連絡船「ははじま丸」で母島へ渡り釣行を組み立てるのも面白い。
移動がてらジギングでカンパチ狙い
今回は母島を拠点にした釣行を紹介する。事前に母島の船頭にお願いしておいて「おがさわら丸」の入港に合わせて父島まで迎えに来てもらって、釣りをしながら母島へ向かう。
1時間半ほどで、父島と母島の中間に位置するポイントに到着。水深98~120mで超大型は少ないが10~15kgカンパチが多く、数が狙える代表的なポイント。
ジギングであれば、スピニングタックルを使った素早いジャークが効果的な場所。ラインシステムはPEライン3号にフロロリーダー100lb。13ozのメタルジグに5/0フックの組み合わせ。カンパチやヒラマサ、シマアジ、イソマグロを狙う。
最初のポイントから母島方面へ移動しながら水深120~160mを探り、日没後に母島へ入港。
ヘビー級タックルがマスト
翌日は母島の南側を中心に転戦。水深は120~180mが多いが、沖へ行く途中では水深60m前後の場所がある。どんな場所でも大物の可能性があるのでヘビー級タックルで臨みたい。
中深場でのオナガダイゲームも
また、私が密かに楽しんでいるのがオナガダイ。地域によってはハマダイやアカマチと呼ばれる深海の超高級魚。
カンパチを釣ったあとに中深場に移動して狙うこの魚はゲーム性が高く非常に面白いターゲット。ジギングで狙うのであればPEライン2号にフロロリーダー35lbにスロー系ジグがお勧め。
カンパチ狙いのスピニングタックルとオナガダイ狙いの中深場スローの2タックルを駆使して小笠原の海で記憶に残る一尾を追い求めてみてはいかが?
<週刊つりニュース関東版 APC・横島敏弘/TSURINEWS編>