硬派な大物釣り場のイメージが強い静岡県・御前崎沖だが、手軽さが魅力のスーパーライトジギング(以下SLJ)のフィールドとしても非常に魅力にあふれている。8月19日、御前崎港の波丸に乗り、当地のSLJゲームを取材した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢)
早々にシイラにイナダをゲット!
午前5時半に出船、当日は水深20~30m前後の浅場で、60~80gのジグを使ったSLJを楽しむプランだ。
午前6時にスタート。メンバーはハーフから4分の1ピッチのジャークで、底から中層までを探っていく。
すると早速ヒットの声。ファーストヒットは釣りガールの佐藤さん。ドラッグメタルスリム・マダイ60gでシイラをキャッチ。さらに立て続けてイナダもゲットした。
シオにマダイも!
その後も流し直すたびにアタリがあり、今度はデュオスタッフの萩原さんが、ドラッグメタルキャスト・TG60gで35cmほどのマダイをゲット。このほか船中ではカサゴやイサキ、シオなど多彩な魚が顔を見せた。
御前崎沖SLJタックル
御前崎沖のSLJは、ヒットする魚が多様性に富んでいる。イサキや小型回遊魚、ハタ類などの定番魚はさることながら、美味で名高いメイチダイやハガツオ、大型マダイ、カンパチやクエ(若魚)など、ターゲットの豊富さも魅力だ。
そのため同地でSLJを楽しむ場合、2パターンのタックルで挑むのが好ましい。1つはイサキや中型マダイなどに照準を合わせた、メインラインにPEライン0.6~0.8号+リーダーフロロ3号の繊細なタックル。
もう一方は、大型マダイのほか、カンパチやクエなども視野に入れたPEライン1.5号+リーダーフロロ6号程度のタックルだ。
まさにマッチザベイト
その後は早速当日最初のビッグフィッシュがロッドを曲げた。パターンをサーチするためサオを出していた伊村船長が、60cm超のマダイをキャッチ。
ボトムから細かいピッチで探り、繰り返しアタックしてきたところでヒットに持ち込んだ。
さらに、魚たちのアタックはとどまるところを知らず、イナダや良型のイサキが続々とヒット。
周囲ではたくさんの海鳥が旋回し、その下には無数のベイトが追い立てられているようだ。上がったソウダガツオがはき出したのは6~7cmのカタクチイワシ。使用しているジグと比べると、まさにマッチザベイト。今攻めているフィールドで、いかにSLJが有効かよく分かる一幕だった。
イサキは魚影濃く好反応
そして、潮止まりのインターバルを挟んで後半戦へ。潮が濁っていたためか、はたまた魚影の濃さか、日が昇り切っているのにイサキがコンスタントにヒットする。
すでに盛期を過ぎた魚だが、1つのジグにツインヒットで掛かってくるほど反応がよく、魚影も濃い。ハイシーズンの6~7月に狙えば、恐ろしいほど釣れるそうだ。
81cmモンスターマダイ登場!
この後もポイントを変わるたび、流し直すたびにヒットコールが上がり続け、しまいにはシオと呼ぶには惜しいサイズのカンパチや、81cmのモンスターマダイも登場して沖上がりを迎えた。
波丸は2人の船長が交代で、操船とアングラーのサポートをしてくれる。
さらに、ハリ外しや生け絞め(杉山船長は元鮮魚流通のプロ)をしてくれるので、ビギナーや暴れる魚が苦手な女性も安心。キャビンも定員全員が入れるので、強い日差しや移動中の波しぶきが避けられるのは女性にとっては非常にうれしい。両船長の人柄も含め、実にフェミニンなフィッシングボートだ。
<週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢/TSURINEWS編>