真夏日が続いているが、8月3日は和歌山・日高川河口に投げキス釣りへ。この日は4~5色ゾーンを探り、13匹の釣果。数は伸びなかったが、20cmの良型が主体で、満足のいく釣行となった。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・牧野博)
晴天続きの時は河口が狙い目
海水浴シーズンに入り、紀北のキスも、少し一服状態である。海の中も真夏で、この時期は、魚も釣り人も大変なのである。
あまり水温が高くなると、水に溶け込む酸素の量が少なくなってしまう。そんな時、魚は溶存酸素量の多いポイントに移動していることがあると私は先輩キャスターから教わった。砂浜海岸だと波がえしのすぐ先のカケアガリなどは、空気と海水の接触面積が大きく、酸素が海水に溶け込みやすいので魚の付き場になる。
同じ理屈で考えれば、大きな川の河口は川の流れと潮流が絡み合ううえ、周辺の海域よりも水温が低めであるため、好ポイントであると考えられる。キスのエサとなるゴカイなどの多毛類も多いはずだ。荒れ後や増水時などは厳しいが、高水温時で晴天が続いた時には好ポイントになると見ていい。
1投目から魚信とらえ18cm
8月3日、午後から和歌山の日高川河口に向かう。軽く昼食を取った後、南塩屋海岸を左手に見ながらポイントに入ったのが午後2時半過ぎ。熱い時間帯であるが、海からの風があって何とかしのげそうだ。
1投目、3色ゾーンで早速キスの魚信。18㎝が姿を現す。やはり河口にキスが入っているようである。盛夏になるとキスは型が小さくなるのが一般的だが、このポイントは比較的ピンギスが少ない。浅場で流れもあるためか、魚信はビビッドで楽しい。
投点をかえながらキスをサーチ
4~5色ゾーンで投点をかえながらキスのいるポイントを探す。根掛かりが点在するが、それをかわしながらキスを追加していく。非常に暑いが、テトラの先端のほうにはルアーマンの姿が見えた。夕方にかけて込み潮なので、チャンスようだ。
キスは単発で、時に二点で姿を見せる。ほとんどが18~20㎝クラスで、小さな前触れの後、シャープに引き込むような魚信が多かった。川の流れがあるためか、良型だと取り込むときに横走りするなど、楽しませてくれる。
最終的にキス13尾
当日最長は23㎝であったが、釣果のほぼ半分は20㎝クラスで、よく太った充実した魚体である。5時半までの3時間ほどで、釣果はキス13匹にキビレの子1匹だった。当日は台風によるウネリが心配されたが穏やかで、早めの釣行で逃げ切った感じである。
良型とゲストに備えハリは6号で
このポイントはズバリ、高水温期がメインの釣り場であるが、キスの型が比較的よく、キビレなどもくるので私は6号以上のハリを使っている。仕掛けの全長も1.5m前後と、砂浜よりもやや短めが扱いやすい。
ここはチヌ釣りのアングラーもよく入っている。チヌの型がいいので、結構通い詰めている人もいるようだ。
干潟にはハゼやメッキ
このポイントの後ろ側には大規模な干潟があり、当日入ったポイントの少し上流側で、狭い水路となってつながっている。このためキスのエサになるゴカイなども多いのだろう。潮が満ちてくると、さまざまな小魚が干潟の中に入ってくる。
当日はイシゴカイが余ったので、帰りにこの干潟内で30分ほどノベザオでミャク釣りを試みた。そうしたところ、フグも多かったがミニサイズのセイゴ、マハゼ、キビレ、さらにメッキも姿を見せ、黒潮の影響の強い海域であることを改めて感じることができた。とにかく漁種が豊富な海域であるといえる。
基本的には上げ潮回りが狙い目だが、護岸の後ろに潮が回り込んで水没するので、潮時に注意が必要だ。また飲み水も忘れないように多めに持参したい。
交通
自家用車なら、阪和道を御坊ICで下りてR42号に出て、日高港を目指す。日高港にはEEパークなどもあり、トイレもある。
<牧野博/TSURINEWS・WEBライター>
日高川河口