「釣り用語」は、専門的だったり、ローマ字表記のもの…と、たくさんある。ここでは、日常使っている言葉に似ているけど、意味合いがまったく違うものをピックアップして紹介しよう。釣りをしない人にこの言葉を使っても違う意味で伝わってしまうので気をつけるように!
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アタリ
魚がエサやルアーに反応して、食った瞬間にウキやミチイト、竿先に現れる動きやサインのこと。世間でいう「当たり」は、その時点でうれしいものだが、釣りでいう「アタリ」は、それだけでは喜べない。
アタったあと、魚がハリに掛かり、引きを味わって取り込むまでが楽しさになる。せっかくアタリがきても、ハリに掛からなかったり、途中でバラして(はずれて)は、嬉しさが半減。
オマツリ
「お祭り」は楽しいが、釣りでいうオマツリは、けして楽しくない。船釣りなどで、隣同士、または反対側の人と、ミチイトや仕掛けが絡むこと。他人とオマツリしたときは、声を掛け合い、協力して解くようにしよう。とくに、混雑時や、長い仕掛けを使う場合、潮が速いときは要注意。解くより切ったほうが早いケースが多いので、仕掛けの予備は複数持参したい。また、自分1人で絡めることを手前マツリという。
外道
①仏語。仏教以外の教え、または、その信者。↔️内道。
②悪者、人の道から外れた者。
③狙っている魚、本命ではない魚のこと。
現在では放送禁止用語とされ、公共のメディアでは使わない。例として、本命ではないが、ある程度価値のある魚は「ゲスト」、一般的には「他魚」。また、招かざる魚は「うれしくない魚」などと呼ぶ。
ちょうちん行列
祝賀行事や祭礼のとき、ちょうちんを手に大勢の人が祝いながら列を作って練り歩くこと。
最近では、広島カープの優勝時に行われたのが、記憶に新しい。赤いちょうちんが列をなすことに例え、アコウダイの多点掛けが海面にずらずらと、ぽっかり浮くさま。まさに、至福のときを表現した。
ちなみに、同じ深場釣りで、キンメも多点掛けすることがある。しかし、この魚は水圧に強く浮かないので、このような呼び方はしない。
代表的なのはアコウダイ。スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属。水深500m以深に生息する深海ターゲットで急激な水圧の変化により浮袋が膨張するとにより水面に浮かぶ。目が飛び出ることからメヌケとも呼ぶ。なかなか市場に並ばない高級魚だ。
ボウズ
釣れないこと。ただし、これも放送禁止用語。一般的には、お坊さんとか、丸刈りと表記。釣り用語ではオデコという。
バイト
「バイト」とは、英語の「bite」で、かむ、かみつく、食いつくことをいうルアー用語。
世間で耳にするバイトは、アルバイトの略で、ドイツ語のArbeitが語源。社会人の釣り仲間と「きのう、久々に山中湖でバイトがあってさぁ…」なんて、会話をしてると、釣りを知らない同僚は、えっ?○○さんて湖でアルバイトしてるの?なんてことになるから要注意。
ボイル
ルアー用語。魚の群れが、水面で沸き立つこと。水が沸騰しているように見えることから付いた。おもに、小魚が大型の捕食魚に追われているとき起こる現象なので、マグロやヒラマサ、ブリなどの青物をルアーで狙う釣り人はアドレナリンが沸く瞬間。
<佐藤 理/TSURINEWS・関東編集部>