分類学上サケとマスは同じ 日本で見られる4属を徹底解説(2/8)

分類学上サケとマスは同じ 日本で見られる4属を徹底解説(2/8)

前回の『魚名と魚種は全くの別物!サケとマスの違いを徹底解説(1/8)』では、サケとマスの魚名と魚種の違いを解説した。今回は俗にトラウト呼ばれる種類の違いを説明していこう。

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そのほか、コレゴヌス属のシナノユキマス、デュマルス属のグレーリングが食用として日本に移入されている。

シナノユキマスは、昭和55年までに長野県水産試験場佐久支場で完全養殖に成功したが、食味の低下が早く普及しなかった。小淵沢駅の駅弁「信濃雪鱒の押し寿司」が有名である。

グレーリングは背ビレの大きな魚で、遊漁として一部の管理釣り場に放流されたものの定着しなかった。これらは鱗が大きく、容姿はサケマスよりコイ科の魚に似ている。

日本のマス(トラウト)類に関する固有名詞とは

この中で管理釣り場に放流されている魚は、ニジマス、ブラウントラウト、ヤマメ(アマゴ)、イワナ(エゾイワナ)、ブルックトラウト、イトウではないだろうか。

これら管理釣り場に放流されたすべての種が、現在ではトラウトと呼ばれている。本来、ブラウントラウト1種を指した「トラウト」が、サケの仲間全体を指すようにまで拡大使用されている。

これが今の日本の現状である。

「サケとマスの違い第1回」から読む

<週刊つりニュース関東版 APC・藤崎信也/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース関東版』2019年2月1日号に掲載された記事を再編集したものになります。