船での「タイ五目釣り」と言っても、地域や季節によってマダイと一緒に狙える魚種が異なる。ここでは、冬場のベストなタックルと釣り方を紹介していこう。
コマセの撒き方
一度の投入で使うコマセの量は、地域によって魚の特性が違うのでさまざま。船の揺れでこぼれ出るくらいのレンゲ1杯程度の量を推奨する船があれば、8分目の量で指示されたタナでのみコマセを撒くようにする船もあるので、船長や仲乗りに確認しよう。
付けエサはオキアミ。形のいい、目がしっかり付いた大粒(LL~3L)が一般的だが、食い渋り時は、小~中粒のもの(M~L)が効果的。
エサ付けは、オキアミの尾羽根を切り、切り口からハリ先を挿入、ハリ軸の長さまで刺し込み、オキアミの腹部へハリ先を出す。
マダイ釣りの誘い方
一連のコマセワークのあと、指示ダナで3分以上アタリがない場合は、竿をゆっくり大きく上下させて誘うことで反射的に魚が食ってくることがある。
特に効果的なのが竿を上げた位置からの誘い下げ。エサの沈下よりもビシカゴの沈下が速くならないようにするのが食い渋りに効く。
アタリ~取り込み
アタったら軽く竿先を持ち上げる。ブルブル、ブルというサバやソーダガツオ類の引きなら中高速で巻き上げ、オマツリを防ぐ。
下に突っ込むような引きであれば、マダイ、イサキやイナダの可能性が高い。すでにハリ掛かりしていると想定されるのでアワセは不要。イサキやアジの場合、アワセで口が破れてしまう。
竿の弾力で引きを受け止め、リールは事前にハリスが切れる限界点の7割程度までドラグを調整しておき、中低速で巻上げ。
小型や、太仕掛けなら抜き上げるが、グローブや指サックなどを装着していないとハリスで指を切ったり、ヤケドするので安全対策は万全に。
抜き上げが危ぶまれるような魚は遠慮せずタモ取りしてもらおう。
<週刊つりニュース関東版 APC・木津光永 /TSURINEWS編>