9月に入り秋イカ釣果が聞こえるようになってきた。秋のエギングの面白さはサイトフィッシング(見釣り)ができること。エギに追ってきたイカをいかにして釣り上げるかの駆け引きが楽しめ、エギを操りヒットした瞬間は言葉に表せないほどの達成感がある。そして何よりおいしいアオリイカ。今回はゲーム性が高く、釣り人を虜にする楽しい陸っぱり秋エギングについて紹介したい。
秋のイカは好奇心旺盛!
秋は一年で最もアオリイカの数釣りが楽しめる季節。
春に産卵した卵が、初夏に孵化し、成長した新子が活発にエサを追い求める。漁港内には水面近くで漂うように泳いでいる姿を目にすることができる。
春の親イカは海の中で過ごす時間が長く賢い。そのため釣り上げるのは難しいが、新子は好奇心が強く、エギを見つけるとエサと間違えて、ちゅうちょなくエギに抱きついてくる。
それゆえ初心者でも簡単に釣り上げることができる。
イカは港内が好き?
秋は夏の高水温から解放され、アオリイカだけでなく魚たちも活発に泳ぎ回る。
ブリやサワラ、カマスなどアオリイカの新子を食べてしまうフィッシュイーターも多い。それゆえ青物が入ってこない漁港内や浅場は、イカにとって安全でかつ好物のエビや小魚がいるので過ごしやすいエリアである。
春秋でタックルの違いは?
より多くのアオリイカを釣りたいと思うならエギングタックルは春と秋で使い分けが望ましい。
春は2kgを超える大物を釣り上げることができるパワー、秋は500gまでの新子を数釣りしやすい繊細さが必要となる。
ロッドやリールばかりに目がいきがちだが、一番大切なのはエギ選びだ。
エギの選び方
一般的にアオリイカが抱きつきやすいエギの大きさは体長の1/3~1/2程度の大きさ。
2.5号は75mmほどなので体長15~20cmの200~400gのイカ、3号は90mmほどなので体長20~30cmの400g~1kgまでのイカを釣るのに適している。
秋が深まるに連れてイカは大きくなるので成長したイカに合わせてエギの大きさも替える必要がある。九州では11月初旬までは2.5号、11月中旬に入ると3号の出番が多くなる。
どのエギを持っていけばいいか分からない場合は、新聞や雑誌、釣具店などの釣果情報を参考にして、今釣れているエギの大きさを調べてみよう。
それでも分からなければ釣り場で会った釣り人に聞いてみるのが一番の近道だ。エギ選びがうまくいけば釣果は必然とついてくるだろう。
秋のオススメエギ
秋イカで私がよく使うエギは3号。初秋でも比較的成長した400g前後を狙うのに有効で、小さいイカは狙いたくない方にお勧めである。
3号エギといっても沈下速度の違うノーマル、スロー、ディープなどのタイプがある。まず初めに投げるのはノーマルタイプ。ノーマルタイプでイカが追ってくるが乗らない時はゆっくり沈むスロータイプに変更するのがよい。
沈む速度が速いとイカが抱きつかないことが多いのでフォールをフリーにしたりテンションをかけたりとラインの張り具合で抱きつきやすさを自在に変えやすいのがスローの特徴だ。
さらにノーマルタイプを投げていて潮流や風でエギが沈んでいる感覚が分かりにくい場合はディープタイプを使うのをお勧めする。
また、アタリが全くない場合は音がなるラトルタイプを使ってみるのもよい。今まで反応しなかったイカが突然釣れだすこともよくある話だ。