春のファミリーフィッシングで定番のコハダ。サビキで手軽にエントリーでき、数釣りが楽しめる。そんな大衆魚が絶品料理に変身したらどうだろう。今回は「コハダの鍬(くわ)焼き」を紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
鍬焼きとは
鍬焼きとは味付けした肉を鉄板で焼く料理のこと。名前の由来は「農作業中にわなに掛かったトリやイノシシを鍬の上で焼いて食べていた」などといわれる。
コハダの持ち帰り方
ハリ掛かりしたコハダ(コノシロの若魚)は、絞めずにそのままクーラーに入れる。潮氷にして、魚全体をしっかり冷やし込むのがおいしさを保つコツだ。
下処理
持ち帰ったコハダはウロコを剥ぎ、頭とワタを取っていく。コノシロ級になると、腹骨が硬いので、その部分は深めに切り落としておこう。
大名おろしで3枚に
下処理を終えたコハダは3枚におろしていく。小型で丸型の魚は大名おろしが簡単でラクだ。
切り目を入れる
3枚におろしたコハダは腹骨を取り、切り目を入れていく。皮目を下(裏)にして身側(腹側)から2~3mm間隔で包丁を入れる。この時、ジッジッジッと骨切り音がすればGOOD。わずかに残ったコハダの小骨が、のちにいい食感になる。
タレをかけながら焼く
切り目を入れたコハダはグリルで白焼きにし、7~8分火が通ったら、タレ(煮詰め)をかけながら焼き上げる。タレの割合は次の通り。濃い口しょうゆ1、みりん1、砂糖0.5。これを煮詰める。
魚に切り目を入れておくことで、焼く時に魚の身が反ることはなく、平らな状態で火が通る。あとは魚の表面に少し焦げ目が付けばできあがり。
山椒を振る
食べる時は山椒を少し振ると、ウナギの蒲焼きに近い味になる。わずかに残った小骨の食感がウナギにそっくり。熱々のご飯にのせていただくと、まさにウナ丼だ。
あくまでも個人的な感想なので、「広い心」で。食べ盛りの子どもがいる家庭では財布に優しい。
<松田正記/TSURINEWSライター>