九州地方の渓流では、主に3月1日からヤマメ&アマゴ釣りが一斉解禁になる。
その他の用品
【エサ箱】
首掛けのクーラータイプが便利。
川虫には、ホームセンターで売られているペット用ウッドチップや水に浸し硬く絞った園芸用水苔を使うと長持ちする。
また、軟らかくて弱りの早い川虫のヒラコやピンピン(ピンチョロ)で終日釣りをする場合は2箱を用意し、午後用に1箱をクーラーに保存すればよい。
ただ、クロカワ虫は極端に持ちが悪いのでその都度採取する。
【ウエーダー】
苔の付く川でも滑りづらいフェルト付き長靴と防水ズボンが一体化している。
胸上までのチェストハイと腰上までのウエストハイの2種類がある。
ウエストハイは川で転んだ際に、時々冷水が浸入しやすいので、チェストハイを私は愛用している。
また、安全のために、水が浸入しないようにベルトを着用すること。
ベルト着用により、タモを差したり、魚篭(ビク)を取りつけたり機動性が向上する。
春の本流や中流域では、水圧もあり、腰まで浸かり、保温性も考慮することから、ネオプレーン製のフィットスリムウェーダーを使用している。
暑くなる夏季の源流域では、速乾性トレッキングパンツ+ネオプレーン製スパッツ+沢登り用フェルト付きシューズのスタイルで、積極的に水に濡れるのが一番快適。
【魚篭】
一般渓流では、ベルトで腰に固定できる小型(3.5L)のクーラータイプが使い勝手がよい。
折角、釣りに行くのだから、僅かばかりをお土産で持ち帰ると美味だけに喜ばれる。
その際は必ず活きジメして氷ジメする。
保冷剤よりも砕いた氷の方が満遍なく魚体を冷やし鮮度が保たれる。
シメ方は、魚目上の頭上をデコピン(中指を折り曲げ、親指の腹で抑え、伸ばそうとする力を蓄えてから親指をずらしてぶつける)で数回打ち付ける。
これで死後硬直も少なくおいしく食せる。
10cm程度の小型は持ち帰れない。
キープサイズも各漁協によって決められているので確認してほしい。
水量のある本流や中流域では、アユ用の引き舟とエアー付きオトリカンで活かして、釣り後にタモへ移し替えて、釣果を見て、キープやリリースしながら数釣りを楽しんでいる。
【タモ】
一般渓流では、25cmステンレス枠が最も使いやすい。
大物狙いや川虫採りと兼ねるなら、直径30cmステンレス枠が便利。
枠の軟らかい折り畳み式は、川虫採りをしない源流には便利だろう。
エサ類
エサの食いの良さについては、渓流魚にとって日ごろの主食である川虫が抜群だ。
なかでも3月は、浅瀬(ザラ瀬)の小石に付き、カワゲラの一種であり黄色が特徴のキンパク、4月下旬~5月は、泡だった急流の石に張り付く、大きめのヒラコ(ヒラタ)が一番。
ほかにも中流域の河原の水溜りに群れているピンチョロ、やや濁りのある河川では、大きめのクロカワ虫やカワゲラがいいようだ。
ただ、川虫の採取時間のない時や増水期ではブドウ虫・クリ虫・ミミズ・イクラを使う。
初期と後期に食いの良いイクラは、中の液がすぐに出ないように、ドライヤーで乾かして小麦粉をまぶすと長持ちする。
また、ブドウ虫やクリ虫は春と夏、ミミズは梅雨(つゆ)以降に多用する。
遊漁券(鑑札)
河川で釣りをするためには、管轄する漁協が発行するライセンスが必要だ。
遊漁券や鑑札がそれにあたる。
遊漁券不携帯・禁漁期間・魚のサイズ(主に15cm以下リリース)などルールが定めており、違反すると県内水面調整規則により罰則対象になる。
また、支払った遊漁料金がヤマメ放流などの資源維持費に充てられる。
遊漁券には日釣り券と年券がある。
漁協・釣具店・商店・コンビニなどで販売されているので、漁協などに問い合わせを。
遊漁をする際は、遊漁券および腕章を携帯し、ベストの背中側など見やすいか所に掲示すること。
情報収集
インターネットも積極的に利用したい。
国交省の川の防災情報というサイトは、釣行するエリアの天気や雨量そして水位までチェックでき、利用価値がある。
また、国土地理院の閲覧地図の機能を使えば、傾斜・川の形状や道の有無など現地の地理状況も把握できる。
さらに、太公望たちがアップしているブログやホームページのチェックも含めてみると、釣り場の全体像がつかめてくるだろう。
週刊つりニュース西部版本紙で掲載している主要河川放流状況一覧表も重要な情報。
放流している河川と、していない河川とでは雲泥の差だ。
せっかく遠方から費用と時間をかけて釣行するのに、魚がいなければ努力や準備も水の泡だ。
一に釣り場、二、三、がなくて四に腕だろう。
<週刊釣りニュース西部版 津曲集丞/TSURINEWS編>