山本太郎に聞くチヌ太郎のチヌ道①【後編】

クロダイ釣りを愛する人ならば知らない人はいないのではないか。堤防の落とし込み釣り、ウキダンゴ釣り(紀州釣り)、そしてイカダのカカリ釣りなど、長い間、第一線で活躍を続ける山本太郎氏。クロダイに魅せられ続ける山本氏は、一体どんな釣道を歩んできたのだろうか。今回は、釣りを始めてからメディアに登場するまで。〝チヌ太郎〟が歩んできた釣道を、少しだけ話してもらった。

前編「クロダイ釣りとの出会い」はコチラ

【山本太郎】1957年生まれ。三重県在住。
カカリ釣りはもちろん、波止の落とし込み釣り、ウキダンゴ釣り(紀州釣り)、ウキフカセ釣りなど、多彩なクロダイ釣りをオールマイティーにこなす。
シマノ、マルキユー、東レインストラクター。

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

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メーカーやメディアに出るきっかけは?

そこまで行くまでにまだいろんなエピソードがあるんやけど(笑)。

地続きの防波堤という防波堤を行き尽くしていた当時、ある日、ふと目に入ったんが、もう今はないんやけど、大関門っていって、要するに大阪湾を塞ぐように大きな関門があった。

南港側が白灯、北港側が赤灯。

大きなタンカーとかが入ってくる。

堤防の全長が2.5kmぐらいあって、あそこに行ってみたいなあって。

今の地続きでこんだけ釣れるんやったらって。

その当時一晩で大体7、8匹ぐらい釣ってた。
小さい、大きいは別にしてね。

で、あそこへ行ってみたい、どうしてもあそこへ行ってみたいって探しに探して行き着いたんが、今のヤザワ渡船っていう。

大阪北港では老舗。
そのころはまだ斡旋という形、島屋渡船に。

斡旋業だけしてたん。

念願の大関門。釣果の方はどうでした?

もうボコボコでしたわ(笑)。
夜釣りで、とんでもない釣果だった。

午後5時半~6時ごろに渡って最終便が午後9時です。

3時間半~4時間あるかないかくらいの釣りで、30匹40匹は当たり前のように釣ってた。

その辺ではこういう釣り方をコスリ釣りって言ってたんでね、「コスリの兄ちゃん」ていうあだ名がつくくらい(笑)。

ある日、ヤザワ渡船のおやじが「自分そんだけ夜に釣るんやったら、1回昼間やってみ。昼間はタナをコスって歩くんじゃなしに、上から下へ落としていく釣りがあんねん」って。

「なんちゅう釣り?」て聞いたら、野島釣りだって。

ミチイトにリボンを付けてやる?

そう。
で、調べるものがないから、話を聞くしかない。

それで聞いたら、イトに付けて釣るんやけど、その当時は何もなくて、唯一あったのが、メーカーは忘れたが、ストレーンちゅうやつ。

黄色いやつ。

それが弱いのにくそ高かったん。

100mでね、5000円とかそんなもん。
とてもじゃないけど買われへん。

それで釣具屋さんに行ったら、山吹という、あの矢印みたいな形した渓流釣りで使うやつ。

それを見つけて。

それをね、10個くらい付けたん。

渓流やったら2個ぐらいしか付けへん。
それを10個ぐらい付けてやってみて、そしたら釣れたん。

エサは?

エサは砂ガニ。
それがね、25匹入って500円か300円ぐらい。

25匹1パックで売ってたん。

最初は1パックだけ持って行ったんやけど、そんなん足りへん。
ものの30分で終わり。

次に行くときは2パック、その次は3パック、最後はお金があるだけ使ってね(笑)。

それでもね、釣った数の10倍ぐらいは失敗すんねん。

あっと思ったらもうアワセが間に合わへんかったり、知らん間にカニがつぶされてたり。

だれもやってへんもん。

それを盛んにやるようになって、また変わった釣りをするやつがおるって地元の雑誌社に目をつけられるようになって。

リョービさんにも?

当時、リョービという会社が落とし込みの東京チームと名古屋チームで毎年大会をしていた。

あるとき呼ばれて、今年はそれに大阪チームを加えて3チームでやりたいので、大阪チームの主将として出てほしいって。

私のほかに4人集めて5人編成でチーム作ってやってくれないかって。

結果は?

その年、優勝、翌年も優勝。

とにかく優勝頻度が高かって、あれよあれよという間にリョービのテスターになってたん。

落とし込みですね?

その当時、落とし込みがすごい人気で、飛ぶ鳥を落とす勢いだった。

私としてはイカダも平行してやってたけど、圧倒的に出番は落とし込み。

もう毎週のように借り出されて、あっちで講習会、こっちで講習会って。

媒体とかには落とし込みで出るので「落とし込みの山本太郎」って。
イカダはたまに。

「あんたイカダもやるんかいな」と言われるぐらい。

「実はイカダの方が本命でんねん(笑)」という。

そんな感じでした。

※その後、リョービは釣具部門を上州屋に譲渡。

<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

前編「クロダイ釣りとの出会い」はコチラ

【山本太郎】1957年生まれ。三重県在住。
カカリ釣りはもちろん、波止の落とし込み釣り、ウキダンゴ釣り(紀州釣り)、ウキフカセ釣りなど、多彩なクロダイ釣りをオールマイティーにこなす。
シマノ、マルキユー、東レインストラクター。

この記事は『週刊つりニュース中部版』2018年4月6日号に掲載された記事を再編集したものになります。

  

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