現役船長が徹底解説 【ティップランエギング釣果アップのコツ3選】

現役船長が徹底解説 【ティップランエギング釣果アップのコツ3選】

同じ船からサオを出しているにもかかわらず人によってはダブル・トリプルスコアの釣果になることも多いこティップランエギング。今回はティップランエギングで釣果アップするための押さえるべきコツと、気を付けるべき点について解説していこう。

福岡県のリアルタイム天気&風波情報

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

アバター画像 TSURINEWS編集部

ソルトルアー エギング&イカメタル

コツ1:適正な重量調整

エギングなどアオリイカを狙う釣りでは、よくエギのカラーについて議論されがちだが、ティップランにおいてはカラーよりも重量調整の方が釣果に直結しやすい。シャロータイプ・ノーマルタイプ・ディープタイプなどに分けられ、パッケージから出したままエギ単体で使用することが多い陸っぱりエギングと違い、ティップランは専用エギに追加シンカーをセットして使用することが前提。もちろん状況に応じてシンカーをセットしない場合もあるが30~40gの専用エギに10、20、30gなどのシンカーを風の強弱や水深などの状況の変化に応じて追加していく。

現役船長が徹底解説 【ティップランエギング釣果アップのコツ3選】重量調整はカラー選択より重要となることが多い(提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

ティップランはボトムレンジでの釣りとなるので、まず一番最初にやらなければならないのが底取り。ドテラ流しでの釣りなので風の影響をモロに受け、ときには水深30m以上でサオを振ることもあり、エギ単体では底取りができなくなる場面も多く発生する。どのような状況においても底取りができるように追加シンカーを重量別に使い分けながら重量調整をしていく必要がある。しかし、単に底取りができれば良いというわけでは決してないのが難しいところ。軽すぎても底取りができないし、重すぎるとシャクって誘った後の食わせの間となるステイ中の姿勢が悪くなってしまう。

では適正重量はどう見極めればよいのか。基本的には適度にラインが払いだされて、少しずつ斜めに角度がついていくくらいが目安となる。文章では伝えきれない部分なので申し訳ないが、2回3回と底取りをするときにストレスを感じない程度に斜めにラインが入っていくのが理想的だ。とはいっても風や潮で、そううまくいかない状況もある。釣りをしている中で重量を調整しながら、その日一番適した重量を見つけていくとよい。船の中でもよく釣っている人の重量をマネするというのも手だ。釣れている人を見ると、よくどんなカラーか尋ねる人が多いが、カラーよりも重量に注意を向けた方がよい。

コツ2:エギの姿勢を安定させる

エギが不自然な動きにならないように注意しながらイカに違和感を与えないのも重要。陸っぱりでも同様だがアオリイカはエギの不自然な動きを極端に嫌う傾向がある。フォール→ダート→ステイの一連のアクションを自然の流れで行う。

例を挙げれば、常に揺られているボート上でのティップランはどうしても波の影響を受けてしまうが波とサオの動きを同調させて極力エギに影響を伝えないようにする。これができているかできていないかでも釣果は大きく左右される。

コツ3:僅かなアタリを逃さない

ティップランのアタリは大きくわけて3種類。(A)グンッとサオ先が引っ張られる、(B)トンッ……と小さなアタリがある、(C)エギの重みが乗って少し曲がっているサオ先がフワッと抜ける、これらのアタリを感じ取ることが大事だ。(A)は簡単で、ほとんどの人が分かるだろう。

問題は(B)と(C)だ。(B)はアタリが小さいため慣れていないと分からない場合もあるが、これは慣れていくしかない。(C)は手元に伝わるアタリではないのでサオ先を注視しておく必要がある。いずれにしてもステイ中はアタリを見逃さないように集中しておこう。

現役船長が徹底解説 【ティップランエギング釣果アップのコツ3選】ティップランでヒットした大型のイカ(提供:週刊つりニュース西部版APC・岩室拓弥)

アタリが取りやすくなるコツとしてはロッドは強く握り込まずに軽く握る程度。そしてロッドと体の接点は作らないようにしておくと小さなアタリでも感じ取りやすくなる。ちなみに、ステイしてから5秒以内でアタリがでることがほとんどなので覚えておくとよい。

次のページでティップランの注意点を紹介!