船からの落とし込み釣り攻略!食物連鎖の頂点を狙う【キホン解説】

船からの落とし込み釣り攻略!食物連鎖の頂点を狙う【キホン解説】

テーマは「落とし込み釣り」。エリアによって食わせサビキ、アンダーベイト、チョクリ釣り、タテ釣りなどとも呼ばれている。メインターゲットとなる魚は海の食物連鎖の頂点に立つ青物のヒラマサ、カンパチ、ブリのほかにマダイ、ヒラメ、根魚だ。これからの季節、エサとなるイワシや小アジなどを追って沖から地寄りの岩礁帯、沈船周りにやってくる。食べておいしく釣って面白い、落とし込み釣りを紹介していこう。

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船釣り エサ釣り

目次

落とし込み釣りのロッド

落とし込み釣りの時期は秋以降が本番。エサとなるベイト(イワシや小アジ)は8月後半から9月になると10cm前後になってくるためだ。このサイズのベイトが仕掛けにハリ掛かりして、ラインを通して竿先でベイトが付いたことが分かる繊細さが必要だ。なおかつ本命(青物など)が食ってきても対応ができるパワーを持った竿でなければ釣りにならない。

船からの落とし込み釣り攻略!食物連鎖の頂点を狙う【キホン解説】落とし込み釣りタックル例

専用竿の硬さはメーカーによっても若干違うがM~HHクラスなど。調子は7対3調子が基準になり、食い込みのいい6対4調子や、感度がよくパワーのある8対2調子も使用される。柔らかく食い込みのいい竿は、秋の始めの青物がまだ1~2kg級の釣りに使うとよい。

M~MHクラスは秋も深まって青物も3~4kg級になってきたときに最適で、オールラウンドに使える。Hクラス以上は冬場に(この時期のベイトも15~20cmになっている)青物の5~10kg以上の魚と渡り合うための竿だ。

落とし込み釣りのリール

リールは電動リールが必需品。シマノなら3000番、ダイワでは500番クラスで対応したい。秋のヒラマサは体力もついて海のスプリンターよろしくハリ掛かりすると走り回って岩礁帯や沈船で仕掛けを切ってしまう。なお、リールのドラグ調整もしっかりしておきたい。

落とし込み釣りのライン

昨年使ったままのものではなく新しいPE6号を。中には4号を使っている人も見かけるが、初心者はできるだけ6号を使いたい。ちなみに細いPEのメリットは、水切れがよく(潮流れによる抵抗が小さいので)ベイトのアタリもよく取れる。

逆にデメリットは不意に大型ヒラマサがヒットしたとき強引なやり取りができず、岩礁帯や沈船にラインを巻かれて逃がしてしまうことだろう。

落とし込み釣りの仕掛け

時期によってハリスの号数を使い分ける。目安としては9~10月初旬までは10号、12号。10月後半から11月にかけては4~6kg級が釣れだすので12号、14号を。11月後半から12月にかけては14号、16号、または20号を用意したい。

なお、この釣りは根掛かりさせたり、釣り人同士のオマツリも多いので予備は必ず用意すること。また、PEラインから切る場合もあるので、予備のラインやリールも準備しておくといい。

落とし込み釣りのオモリ

ポイントの水深によって号数が変わるので船を予約するときに確認を。もちろん予備も忘れずに。

落とし込み釣りの釣り方

さて、釣り方についてだが、まず仕掛けを入れる前に、水深やベイトのいる深さなど船長からのアナウンスをよく聞いておこう。ベイトはだいたい海底から中層まで群れをつくっている。

ベイトをサビキに付ける

仕掛け投入の合図が出たらベイトのいる水深まで仕掛けを落とす。ベイトが掛かればサオ先を小さく揺らしてくれる。

しかし、ベイトが掛からないようであれば、再度仕掛けをベイトがいる層の上まで巻き上げ、再びベイトの層まで落とすを繰り返してベイトを食いつかせよう。

船からの落とし込み釣り攻略!食物連鎖の頂点を狙う【キホン解説】ベイトとなるイワシ類や小アジ

ベイトが付いてから

ベイトが仕掛けに付いたら、そのまま仕掛けを海底まで落としていく。魚礁、沈船周りでは仕掛けを落とすときに根掛かりさせないよう注意が必要だ。

活性が高いようなら、海底に届くや否や青物、マダイ、ヒラメ、根魚などが仕掛けに付いたイワシや小アジに食いつく。

ベイトが付いた仕掛けを海底まで落として5~6分待ってもアタリがでないようであれば、サオを強く上下させて仕掛けに掛かっている弱ったベイトを外し、仕掛けを再びベイトの上の層まで巻き上げて入れ直そう。ハリ掛かりした新鮮なベイトはよく暴れてくれるため、青物やマダイ、ヒラメ、根魚などにアピールしてくれる。

本命のアタリがでたら慌てずに巻き上げのスイッチを入れる。無事に水面近くまで巻き上げたら、船長にタモ入れして取り込んでもらおう。

探見丸も活用してみよう

船によっては、パーソナル魚探の探見丸を装備している。探見丸は手元のスマートフォンやモニターなどで魚探の反応を見ることができて、ベイトの泳層や大まかな底の状態が分かるので釣りやすくなる。便利なので使ってみよう

最後に

ライフジャケットは必ず着用。初めて挑戦する人はベテランの人のアドバイスを聞き、事前に船長に初心者であることを伝えて釣行することを勧めたい。

<週刊つりニュース西部版 飛高宏佳/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース西部版』2018年9月7日号に掲載された記事を再編集したものになります。