釣り人が待ちわびる『春の海』の常識 陸上の1ヶ月遅れで季節が進行?

釣り人が待ちわびる『春の海』の常識 陸上の1ヶ月遅れで季節が進行?

気温が暖かくなる春。冬を抜けて、ようやく新しい季節がやってきたと心地よく思われるのですが、海釣りについては、春はあまりいい時期ではありません。「暖かくなったし、そろそろ釣れるかな?」と思うと、結構痛い目にあったりします。春の海のことをよく知っておきましょう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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春の海は冷たい

春の海。3月~5月くらいでしょうか?筆者の釣り場である大阪湾では、海水温は12℃から、5月になってようやく17℃くらいです。海水温17℃というのは、ぎりぎりシーバスが動き出すくらいのもので、青物などの回り物はショアからはなかなか難しい時期です。

春の海は思っている以上に冷たいもので、水風呂というのは大体12℃らしいですが、それくらいの温度のわけです。実は魚にとって、まだ快適に泳ぎ回れる時期ではありません。

1ヶ月前の気温が海水温?

これは昔から言われていることで、もしかすると今は異常気象の時代で変わってきているかもしれませんが、海水温については、1ヶ月前の気温が目安になるといわれます。1ヶ月前の気温が海水温になる。つまり3月ならば極寒の2月の気温が海水温になるのです。海水というのはどういうわけか温度が下がると上がりにくく、上がりきると下がりにくいという特徴があります。

釣り人が待ちわびる『春の海』の常識 陸上の1ヶ月遅れで季節が進行?冷たーい海(提供:TSURINEWSライター井上海生)

つまり春の海の海水温は3月が2月の気温、4月が3月の気温、5月が4月の気温と考えられます。どのようなイメージかわかったでしょうか?人間が肌で感じる風の感覚よりも、海はずっと冷たいのです。それに、場所によっては5月くらいまで寒いこともありますよね。

3月の海が一番厳しい?

春の海で一番難しいのは何月か?3月でしょう。3月の海というのは春の海といっても実質海水温的に極寒の2月ですから、ほとんど思うとおりに魚は釣れてくれません。筆者の経験から言っても本当に新年1月はまだしも2月から4月下旬くらいまではほぼノーフィッシュという感じです。無になりやすい。釣れても1尾を覚悟しなければなりません。

以前ボートシーバスをやっていたときの船長は、「春は正直釣り物がないから、なんとかメバルだけ釣ってもらってる」と吐露していました。そのボートメバルも渋いことがあるようで、ショアからのメバルもかなり難しいです。3月の海はなかなか思う通りいきません。

本格スタートはいつからか?

では、春の海釣りの本格スタートはいつからか?

ルアーフィッシング目線でいえば、4月くらいからでしょうか?ライトソルトではメバルがもぞもぞと動き出し、場所によっては春アジが回遊します。暖かいところでは、春イカもこのくらいの時期なのでしょうか(?)。

釣り人が待ちわびる『春の海』の常識 陸上の1ヶ月遅れで季節が進行?春アジの回遊があれば狙いたい(提供:TSURINEWSライター井上海生)

エサ釣りでは、穴釣りなどイージーなものもやるとすれば、日和のいい潮回りの日を選べば昼でもカサゴ、いる場所ならばアイナメなども反応します。冬のロックフィッシュはなかなか面白いので、あえて2月3月くらいからやるならば、推奨できる魚種です。ちょっと難しい世界になりますが、冬の風物詩のカレイを狙うのもアリです。

本格スタートは5月6月くらいでしょう。乗っ込みマダイ、チヌ。沖では青物が回ってきます。ショアからメタルを投げると群れに当たればサバやサワラなども反応する時期です。

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