今さら聞けない『エステルライン』のキホン 5大不安要素を解説

今さら聞けない『エステルライン』のキホン 5大不安要素を解説

アジングやエリアトラウトなどで使われるエステルライン。「聞いたことはあるけど、なんだか複雑そうで、ちょっとどうなんだろう」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?特にエステルラインビギナーが不安に思いがちな5つの要素を、ここで解決しておきましょう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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エステルラインとは何か

まず「エステルライン」とは、ポリエステル系のラインのことです。ポリエステルというとスーパーのビニール袋に近いものですが、釣りイトとして使われるものは、材質的に似た部分も持ちながら、まったく異なる部分もあります。

3大特徴

エステルラインを釣りに使用する際にもっとも特徴的な3つの特長は、次のものです。最初にこれを頭に入れましょう。

1)水なじみがいい(水に対する比重が約1.4)
2)張力が弱い
3)イト同士がひっつきやすい

2)と3)という2つの弱点を持ちながら、1)の長所が、それを補って余りある場面があります。水なじみのよさ。やはり、主には1g以下の軽量リグを使う際に、エステルラインの水なじみのよさは最大の武器です。

特に現今のアジングでは1gアンダーのリグを用いることも多いので、エステルラインが使えると、釣果に大きな差が出てきます。

今さら聞けない『エステルライン』のキホン 5大不安要素を解説使いこなせば大物も獲れる(提供:TSURINEWSライター井上海生)

エステルの5つの不安Q&A

さて、長所とともに、厄介な短所も持ち合わせるエステルライン。ここが入門者にはとっつきにくい部分です。しかし、どんなラインも「さばき慣れ」。実際に使ってみて、ときにはミスも重ねることで自分のラインにできます。

エステルライン運用の不安は、次のような方法でカバーして手に慣らしましょう。

強度が低い

→ドラグで補う

エステルラインは号数(太さ)に対して、強度がPEラインのように強くありません。0.3号でも1.6llb程度と、貧弱です。また同じモノフィラメント系(単一素材)のラインの中でも、弾性が非常に低く、瞬間的な引っ張り・負荷に弱いです。

しかしこれはリールの機能で大部分補うことができます。ドラグを緩めに設定しましょう。ためしに(筆者の感覚ですが)ウェットティッシュを引っ張りだすくらいの感覚でイトが動くようなポイントに、ドラグを緩めて設定してみてください。それでほとんど切れることはなくなります。

バックラッシュしやすい

→細いラインを使い、こまめにメンディング

エステルラインは上述のように「ひっつきやすい」性質上、イト同士が絡み合いバックラッシュしやすいきらいがあります。写真のように、もう、ぐちゃっとなってしまうことも。

今さら聞けない『エステルライン』のキホン 5大不安要素を解説エステルのバックラッシュ(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ですが、これも「バックラッシュしやすいものだ」とあらかじめ意識しておけば、かなり低減できます。キャストのあと、イトがちゃんと出ているか確認しましょう。ためしに手元のラインをちょっと引っ張ってみると、ラインメンディングとドラグ調整が同時にできるので、この所作を習慣化すれば、エステルラインの問題はほとんど防ぐことができます。

バックラッシュはさまざまな理由で起きますが、特に影響するのは風です。ラインが風の影響を受けると、もつれやすくなります。そのため、少しでも風の影響を小さくできる細い号数(アジングで最大25cm程度なら0.2号)を使うと、風によるトラブル発生も避けられます。

リーダーは必須?

→必須。しかし0.3号くらいならつけないアングラーも。

前述のようにエステルラインは弾性がなく、瞬間的な引っ張りに弱いので、メインラインの先につけるショックリーダーは必須です。アジングならば3~5lbを40cmくらい張りましょう。ノットは簡単なもので、3.5ノットを推奨します。

今さら聞けない『エステルライン』のキホン 5大不安要素を解説リーダーは3.5ノットで結束(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ただ一部、0.3号くらいの太さならばリグと直結してしまうアングラーもいるようです。

根ずれに弱い

→リーダーの長さで補う。

PEラインと同様、エステルラインも「すれ」には弱いイトです。リーダーで補い、また釣り場の条件によっては、最大80cm程度リーダーを張って、根ずれブレイクを回避しましょう。

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