釣り場で潜水してみた 肌で感じた『海水温』と『潮流』のギャップとは?

釣り場で潜水してみた 肌で感じた『海水温』と『潮流』のギャップとは?

海中の状況はどのくらいイメージできていますか?陸から海中を想像するには限界があるかと思います。素潜りを行い、実際の状況を確かめましたのでご紹介します。

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その他 お役立ち

海の中の状況を潜って確認

釣りでいい釣果を得るためには何が重要なのか、日々研究しています。特に地形、流れ、ベイトなどの状況把握は重要項目かと思います。

私も状況をイメージしているものの、釣り名人たちと釣りへ行くと釣果やヒット数では全く及びません。魚とのコンタクト数に差が出る原因を考えた時、上記の重要項目を含めた「状況を把握する力」に差があると感じました。

釣り名人達は瞬時に海の状況を読み取り、魚の状況をイメージし、魚の機嫌に合わせたアプローチを行っているようです。今回はイメージだけであった海の状況を、どの程度自分が把握できているか確かめるため、いつも釣りをしている磯に潜り、状況を確かめてきました。

もちろん安全面に最大限配慮して実施しておりますので、安易には真似されないようお願いいたします。

釣り場で潜水してみた 肌で感じた『海水温』と『潮流』のギャップとは?潜って水中を確認(提供:TSURINEWS編集部)

潜ったフィールド

今回潜ったフィールドは磯。沿岸から沖合へ80mほど先までの区間です。沿岸部は10mほど進むと水深が3mほど。さらに沖へ70mほど進むと徐々に水深も深く、根が点在するような地形です。根の方へ泳いでみると、周りは7mほどの水深となっていました。

この時、釣行時にイメージする地形と大きなギャップを感じました。根周りは頻繁にルアーが根掛かりするので、水深は深くても4mほどと考えていましたが、実際に潜ると想像しているよりも水深がありました。雰囲気や印象で感じる取ることも大切ですが、実際に見て確かめることの重要性に気づかされました。

このイメージのギャップを埋めるためには、ルアーの沈下速度やレンジを今以上に正確に把握することで、精度が高いイメージを膨らませれるようになると感じました。

海水温のギャップ

次に素潜りで顕著に感じられたのは、海水温が場所によって大きく異なることです。

自然相手である釣りにおいて、水温は非常に重要な要素になります。理由は水温によって魚の生息や、活性に大きく関わってくるからです。

人間にとって水温が1℃かわることは大きな問題にはなりませんが、魚類では慎重に捉えなければなりません。論文では、「金魚やマス類などの淡水魚では0.01~0.05℃の水温差を感じることができる」との記載があります。水温に関しては人間よりも遥かに繊細です。

論文では淡水魚に関して述べられていましたが、海水魚でも似たような傾向にあるのではと思います。

素潜りで感じた海水温

素潜りをしたのは9月上旬。気温水温共に真夏の状態でした。足がつく浅瀬では水温が25℃ほどと高く、水に入っても寒さは気になりませんでした。しかし沖へ行くと海水温は浅瀬よりも明らかに低くなりました。

また水深が深い場所で潜ってみると、下層は上層と比べ水温の違いを一瞬で感じるほど冷たくありました。岸と沖、水深の上と下で水温差があるということです。

釣り場で潜水してみた 肌で感じた『海水温』と『潮流』のギャップとは?断面図で見る海水温(作図:TSURINEWS編集部)

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