Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:『沖釣り』で夏バテ対策を

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:『沖釣り』で夏バテ対策を

問診票

夏は過ぎましたが、まだまだ厳しい残暑が続きそうです。今年は新型コロナの影響もあって、日がな一日ステイホームで、夏バテ気味の日々を送っています。何とか解消して釣りに行きたいのですが、どうすればいいでしょう?

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・近藤惣一郎)

アバター画像
近藤 惣一郎

医学博士・京大卒。SOグレイスクリニック院長。脳外科・美容外科専門医。DAIWA沖釣りフィールドスタッフ。ロンリー侍ドクターとして各種メディアで活躍中。

×閉じる

その他 お役立ち

診断結果

おそらく、暑さを避け、ステイホームで休日でも冷房の効いた部屋でゴロゴロしたり、冷たいものやあっさりしたものばかり食べていたのではないでしょうか?こうなると、どんどん抵抗力を無くし夏バテになってしまいます。また夏バテ対策も、正しく行わないと逆効果なんていうことも多いのです。

処方箋

実は沖に出て、海風を感じながら汗をかき体を適度に動かす沖釣りこそ、もってこいの夏バテ対策。今回は夏バテ知らずDR近藤が夏バテの原理、正しい対策を伝授します

夏バテとは

まずは夏バテのメカニズムを簡単に紹介します。

体温調整機能

私達の体温は、常に自分の意志とは関係なく、自動的に自律神経の働きで36.5℃前後に保たれるようになっています。体温をコントロールするのは脳の視床下部(ししょうかぶ)です。

脳や内臓など、体の深部に熱がこもると、生命の危機にさらされます。視床下部は体の深い部分の温度上昇を感知して、四肢、体幹表面の毛細血管を拡げたり、汗腺に汗を出す指令を発します。つまり、脳や腸など、生きる為に重要な内臓に貯まった熱を、そこに流れる血液に移し、手脚など皮膚表面に熱を運び、拡がった毛細血管から体外に熱を逃がすのです。

それと同時に、視床下部は皮膚の汗腺(かんせん)に働きかけ発汗を促すのです。体表に付いた汗が蒸発する時、気化熱が奪われて、体表が冷やされるのです。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:『沖釣り』で夏バテ対策を体の熱を逃がすメカニズム(提供:TSURINEWSライター近藤惣一郎)

夏バテの原因と症状

しかし、高温多湿の状況が長く続くと、負担が大きくなり、自律神経の働きが乱され、倦怠感・食欲不振・下痢・便秘、時に頭痛・発熱・めまいなどの症状が現れます。これら様々な症状が「夏バテ」です。

ただ、現代社会では単純に暑さそのものが夏バテの原因になっているとは言えません。屋外の暑さとクーラーの効いた室内の極端な温度変化や、真夏でもスーツやネクタイを着用する生活慣習、ストレスや睡眠不足など、文明社会ならではの要因が更に体に負担をかけ、追い打ちをかけるのです。

ではこのようにして起こる夏バテに、どのような対策をすればいいのか?その代表的なものを紹介します。

次のページでは具体的な夏バテ対策を紹介