夏エギング攻略!日中のアオリイカ狙いメソッド【イラスト付き解説】

春イカパターンが大型メインで、秋イカパターンが数メインだということは、多くのエギンガーが理解していると思うので、最近、注目されている夏イカパターンを紹介しよう。

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

ソルトルアー エギング&イカメタル

エギングの生い立ち

餌木からエギと、その名称が変わり、釣りジャンルの一翼を担うまで進化し、多くのアングラーを魅了するエギングだが、「餌木発祥の地は鹿児島だ」といわれており、それを実証するかのように、鹿児島各地の歴史資料館などに、古い餌木が保管され残っている。

また、餌木誕生の逸話として、「船で夜釣りをしていた漁師が、朝、船から落ちた薪にイカが抱きついていたのを見た」というもので、これから焼き餌木が誕生したとされる。

南西諸島で誕生した「餌木によるイカ釣り」が南西諸島からトカラ列島と北上し、当時の薩摩藩に伝わったのは、江戸時代中期の300年以上も前で、日本最古の疑似餌(ルアー)であることは間違いないと思う。

幕末のころは薩摩藩の上級武士や豪商の間に「通」の遊びとして広まり発展したことを説明しないで、「餌木の歴史」を語れないと思う。

上級武士や豪商の間に広まった「餌木によるイカ釣り」は、薩摩隼人の気質が加わり、「勝ち」にこだわる釣りになった。

そうなると、人より多く釣りたい、人より大型を釣りたいと金に糸目をつけず、餌木に贅を尽くした。

今でも歴史資料館などに保存してある餌木の中には、眼に真珠、ボディーに金箔を貼った、豪華餌木が残っている。

現在のエギは、このような上級武士や豪商が楽しんだ豪華餌木ではなく、漁師の中で発展した餌木がルーツだ。

もちろん、ボディーに金箔を貼ることなどできないので、焼き目をつけたり、磨いたり、木目を生かしたりなどと工夫を凝らした。

この餌木が焼き餌木、白木餌木、そして布巻き餌木と発展し、現在に至っている。

シーズン毎のパターン

参考タックル図。

春イカパターンが大型メインで、秋イカパターンが数メインだということは、多くのエギンガーが理解していると思うので、最近、注目されている夏イカパターンを紹介しよう。

夏場は、どんな釣りも暑さに閉口する。

熱中症などに注意し、暑さ対策も忘れてはならない。

そのため、比較的暑さ対策のいらない、朝夕のマヅメ時や夜釣りがメインとなっていたが、真夏の炎天下でも、エギでイカが釣れることが実証され、近年、春イカパターンと秋イカパターンに、この夏イカパターンも加わって確立された。

前途の通り、以前はこの時季、わざわざ昼間にエギングをするアングラーはいなかったが、ここ数年のエギングブームで、この過酷な条件下でエギングをするアングラーが増えて、いろいろなテクニックを駆使し、このことがいろいろな釣り雑誌や新聞、テレビ番組で紹介され、確立されパターン化されてきた。

春イカは産卵を控えた大型イカがメイン、秋イカはその年に生まれた小型のイカがメインだが、夏イカはこの両方が混合している。

紀伊半島より以南では、水温が極端に低下しないので、12月ごろまでだらだらと産卵が続く。

ここ数年、地球温暖化の影響で、このことが顕著に現れてきている。

春ほどでは無いが大型も有望。

この最後の産卵で生まれた個体(800g~1kg)が、春にはまだ身体が成熟していなくて、産卵をしていないため、来年の産卵を控えて、ベイトフィッシュを追って群れで回遊する。

また、春先に生まれた個体は、この時季、500~800gになり、エギを果敢に追ってヒットする。

前者は成長するにつれて、産卵を意識し定着性が強くなる。

後者は、成長期の途中なので、ベイトフィッシュを追って広範囲を回遊する。

この個体は回遊性が強く、産卵期の春先まで回遊する。

このことから、夏イカを探すには、回遊している群れを探すことがキモとなる。

そのため、潮通しのいい防波堤や磯場がポイントとなり、そのポイントで夏のベイトフィッシュのメインであるアジ(小アジ、豆アジ)が釣れだしたら、夏イカパターンのシーズンインと考えたらいいだろう。

夏イカパターンのメソッド公開

夏イカは回遊性が強いので、広範囲を探るのが巡り会う近道だが、個体が大型になると定着性も強くなるので潮通しのいいポイントの近くに藻場などがあれば夏イカの最高のポイントとなる。

テクニックとしては、ほっとけメソッド、おはらいメソッド、スラックジャークなどに効果がある。

【①ほっとけメソッド】

その名の通り、何もしないでエギをボトムにステイしているだけのテクニックだ。

キャストして着底を確認できたらラインスラック(イトフケ)を取って、そのままエギを海底にステイさせる。

潮の流れで、エギを小刻みに動かしてイカにアピールさせる。

次に軽くエギをジャークさせて、再び海底でステイさせる。

これを繰り返し足元まで行っていく。

イカはジャークさせた時のフォールでエギを抱く。

このテクニックにマッチしたエギのカラーは、この時期、ボトムに生息しているキスをイメージして、上布が肌色やピンク、オフホワイト系のカラーに、下布はマーブル、銀系に実績がある。

【②おはらいメソッド】

キャストして着底を確認するのはどのテクニックも同じだが、これはラインスラックを取り、その後、ロッドを左右に大きく振りボトム周辺のイカにアピールするテクニックだ。

神主が大きく榊(さかき)を左右に振るようなアクションなので、この名があるが、これにジャークを加えながら足元までアクションさせるテクニックだ。

このテクニックにマッチしたエギのカラーは、上布がナチュラル系の青や茶色で、下布はマーブルや金系に実績がある。

【③スラックジャーク】

エギをキャストしたら、フリーフォールでボトムまで沈めてラインスラックを取り、次に大きくジャークさせてロッドを倒してラインをフリーにする。

この時、エギは上部に跳ね上がり、円弧を描きながらフリーになったラインを引っ張りながらフォールしていく。

これを繰り返しながら足元まで行っていく。

ジャークの際は、ロッドが風を切るように、スピーディーに2~3回、行っても効果がある。

このテクニックにマッチしたエギのカラーは、アングラーにエギの位置が確認できる、視認性の良い、上布がピンクかオレンジで、下布がマーブル、赤系に実績がある。

このほかに、ズル引きテクニック(着底を確認できたら、ラインスラックを取り、ただゆっくりと巻いてくるテクニック)があるが、この時季、このテクニックにはコウイカやタコが多くヒットするのでお勧めできない。

回遊性の小型のイカを狙う場合は、定番の2段、3段シャクリや左右ダートテクニックに効果がある。

このテクニックは、ほとんどの人がご存じだと思うので、ここで紹介することは省くとしよう。

暑さ対策は万全に

夏場のエギングは、ほかの釣り同様、暑さ対策がキモとなる。

帽子やサンバイザー、偏光サングラス、ライフジャケットの安全面はもちろん、長袖シャツに日焼け止めクリームは必須アイテムとなる。

これに多めにタオルを持っていき、着替えも多めに準備しておくと重宝する。

磯場はもちろん、消波ブロックなどでのエギングの場合は、必ず磯靴などを履き、足元の安全も万全にしてほしい。

大型のイカもヒットするので、タモやギャフ、おいしく持ち帰るにはイカシメなどはお忘れなく。

夏場は急な夕立ちなども予想されるので、レインギアの準備も必要だろう。

これらのタックルを大型のバッカンなどにまとめて入れていると、移動などにも便利だ。

エギはタイプ別にクリアポーチに入れて、ポイントへ移動の際は必要なアイテムをまとめてウエストポーチやバックタイプのエギングバックに小分けして入れ持ち歩く。

水汲みバケツは、スミ跡を流す際に使用する。

有名ポイントになるとスミ跡が一面に広がっていることが多い。

流して帰ることで、地元の釣り人、漁師、港湾関係者などとのトラブルも減少するだろう。

また、漁協などに隣接する防波堤などでエギングをする場合は、駐車場などでトラブルのないように最低限のマナーは守ってほしい。

最後に

イカを持ち帰るにはクーラーか、保冷バッグが必要。

夏場は保冷力を維持するためにも、大型の氷や保冷材を入れておくことをお忘れなく。

その際、イカに直接、氷が当たると氷焼けするのでジッパー付きのビニール袋などに入れることで、簡単に防ぐことができる。

持ち帰ったら、そのまま刺し身などで食べてもいいが、冷凍して後日、解凍して食べると、旨みと甘みが倍増するのでお試しあれ。

また、ライフジャケット(ボンベ式のウエストタイプが、夏場のエギングにはベストマッチ)を必ず着用して安全面も考慮し、サマーパターンのエギングを楽しんでほしい。

<橋本力/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース西部版』2018年6月8日号に掲載された記事を再編集したものになります。