今週のヘラブナ推薦釣り場【埼玉県・大落古利根川】

今週のヘラブナ推薦釣り場【埼玉県・大落古利根川】

今回は埼玉県南埼玉郡宮代町~春日部市を流れる大落古利根川を紹介。常に強い流れがあり魚の活性が高く、コンディション抜群の良型美ベラが竿を引き込む。埼玉を代表する往年の名場所だ。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース APC・中村直樹)

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淡水の釣り ヘラブナ釣り

大落古利根川のヘラブナ釣り場

大落古利根川は、埼玉県北葛飾郡杉戸町~南埼玉郡松伏町を流れる流程約27kmの1級河川。おもに農業用水として使用され、4月上旬に松伏堰が閉められて満水になり10月上旬に同堰が開放され低水位となる。水位が下がると、魚は深場となる宮代町~春日部市付近に集まり、姫宮地区の釣りが幕を開ける。古くからの名スポットで昭和の最盛期には始発列車が北春日部・姫宮の両駅に到着すると、多くの釣り人が同川を目指したそうだ。

今週のヘラブナ推薦釣り場【埼玉県・大落古利根川】釣り場概況(作図:週刊へらニュース APC・中村直樹)

釣り人口が減少した現在でも人気は高く、平日でも多くの釣り人が並んでいる。現況は水温が下がりきっていないのでマブナが多いが、いい日に当たればツ抜けも可能。また、ジャミも動いているのでウキの動きは良好だ。これから水温が下がってくるとこれらの魚の動きが止まり、良型本命中心の釣りとなる。

釣り場は護岸化されておらず、足場の悪い場所が多いので長靴は必携。また周囲のボサを刈る草刈り鎌があると便利。住宅街に面したポイントもあるので、早朝の騒音とゴミのポイ捨てには注意しよう。

ヘラ狙いのポイント

大落古利根川のポイントを紹介しよう。

西岸・姫宮落し~笠原落し

川幅が広く遠浅のポイント。上流が浅く下流寄りが若干深いが、それでも水深は1本以内だろう。長竿合戦になるエリアで最低でも18尺竿は必要。混み合うと24尺竿以上を振る人もいる。住宅前での駐車は避け、なるべく上流寄りのビニールハウス寄りに駐車したい。

今週のヘラブナ推薦釣り場【埼玉県・大落古利根川】笹倉落しから上流を見る(提供:週刊へらニュース APC・中村直樹)

西岸・笠原落し~ホテル裏

同地区では一番の深場。川幅が狭くなっているので、超長竿は不要。18~21尺竿で雨後の増水時はもう少し短い竿でもいいだろう。水深は1本~1本半。1カ所だけあるブロックを積み前に突き出た場所は、魚を独占できる1級ポイント。ここに入釣する際は周囲にひと声かけて入るようにしよう。

東岸・霊園前

釣り座は開けているが駐車スペースがなく、自転車やバイクで来る地元の釣り人がほとんど。ミオ筋がこちら側にあるせいか18尺竿前後で楽しめる。

今週のヘラブナ推薦釣り場【埼玉県・大落古利根川】霊園前(提供:週刊へらニュース APC・中村直樹)

ホテル対岸

こちらも駐車スペースがなく、自転車やバイクで来る地元色の濃いポイント。川幅が狭いため、竿は15~18尺で楽しめる。パレットや既設台が置いてあるがトラブル防止のため乗らないほうがベター。

オススメの釣り方&エサ

流れが強いので両グルテンかグルテンセットのドボン釣りがメイン。ウキはカンザシタイプが理想的だが、なければトップの長いオモリを背負う底釣りタイプでいい。通しオモリは中・外どちらでも構わない。流されると魚がエサを追わないので止まるまでオモリを増やす。標準的な流れなら1.5~2号(外通しの場合)で止まるが、雨後の増水時などは2号以上が必要の場合も。

エサは繊維の多いグルテンにイモ系を混ぜて比重を付ける。バラケは流れても持つようにダンゴタッチでしっかり練り込んだもの。両グルテンならペレット顆粒をハリ付け時にまぶすのも効果的だ。

今週のヘラブナ推薦釣り場【埼玉県・大落古利根川】タックル図(作図:週刊へらニュース APC・中村直樹)

釣っているとトップが斜めになりながら上下動を繰り返す。これは流れの強弱によるものと、オモリが流され底の凸凹を拾う動きでアタリではない。前者はOKでも後者はNG。もし底を拾う動きが出るなら、オモリを足してしっかり仕掛けを止めよう。食いアタリは明確に落とすか、大きく食い上げる。常連は「早アワセはバラシのもと」と話し、明確なアタリを狙って釣果を伸ばしている。

<週刊へらニュース APC・中村直樹/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
大落古利根川
入釣料:¥400。釣り台・長靴必携。草刈り鎌用意。
問い合わせ:埼玉東部漁協 TEL=048(985)1099
この記事は『週刊へらニュース』2020年11月20日号に掲載された記事を再編集したものになります。