波止のフカセグレ釣りは『まきエサ』が命 釣り場状況別配合パターン4選

波止のフカセグレ釣りは『まきエサ』が命 釣り場状況別配合パターン4選

初夏にかけて食いが本格化する波止のグレ。中でも重要なまきエサの話です。関西でよく見られる釣り場の状況別に、4つのパターンで使用する配合例を私なりに紹介しましょう。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・兵頭良弘)

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波止グレ釣りのまきエサ

晩春~初夏にかけての波止のグレ釣りは、エサ取りの活性が非常に高く、大量のエサ取りをいかに交わして本命のグレにさしエサを食わせる事ができるかで、釣果に大きな差が出る事は言うまでもありません。

そのために、波止のグレ釣りにおいて最も重要なアイテムがまきエサと言えます。よく磯のグレ釣りでは「まきエサの切れ目がグレとの切れ目」と言われますが、波止のグレ釣りにおいてもまきエサに対する考え方は磯釣りと同様で、その使い方、選び方ひとつで、その日の釣果に多大な影響を及ぼす事にかわりはありません。

波止のフカセグレ釣りは『まきエサ』が命 釣り場状況別配合パターン4選まきエサ一つで釣果に差が(提供:WEBライター・兵頭良弘)

そこで今回は波止グレを狙う上で、釣り場の違いによって出てくる状況を想定し、まきエサ用配合材の選び方について考えてみたいと思います。

1、潮が緩く浅い場所

例えば潮が緩く水深が浅い釣り場で使用するまきエサについて考えてみましょう。このような場所は、よく河口近くの京浜地帯などに見られる釣り場ですが、潮も動かない、水深も浅いとなると当然、比重の重い配合材は使いません。
まきエサががすぐに沈下して底に溜まってしまい、集魚効果は当然、半減してしまうからです。

比重が軽く拡散性重視

本来、グレのフカセ釣りはまきエサでグレを引き寄せ、できるだけ浅ダナまで浮かせて食わせるのがセオリー。従って、このような釣り場では比重が軽く、拡散性の高い配合材を選んで使用すると効果が上がると考えられます。

私の場合、こう言った場所ではマルキユー・浅ダナグレやグレパワーV11、グレパワーV9など、比較的、比重の軽い配合材を生のオキアミに混ぜ合わせて使用します。ただし、オキアミはあまり細かく砕いてしまうと沈下速度が速くなるので、原形を少し残すぐらいで使うようにしています。

波止のフカセグレ釣りは『まきエサ』が命 釣り場状況別配合パターン4選グレパワーV11、V9(提供:WEBライター・兵頭良弘)

2、潮流が飛ぶように速い

(1)とは逆に潮が飛ぶように速く流れる釣り場ではどのようなまきエサを使えばいいのでしょう。

このような潮の流れは兵庫・淡路島の岩屋一文字や神戸・垂水一文字などで見られる現象で、釣り場が明石海峡に面している事から、潮の干満に合わせて潮流がゴウゴウと川のように流れます。グレのフカセ釣りではまきエサとさしエサを、できるだけ長く同調させて仕掛けを流す事が基本的な釣り方となるので、潮が飛ぶような場所ではまきエサを打つ位置、仕掛けの投入点を考えた釣技が求められます。

比重は軽すぎず重すぎず

そして、潮の速い釣り場では比重が軽すぎず、重すぎず、それでいて集魚効果の高い配合材を選びます。具体的には、グレパワーVSPやイワシパワーグレスペシャルなど、水面下から底に向かってスロープ状にまきエサの帯を形成してくれる配合材を選んで使用します。

波止のフカセグレ釣りは『まきエサ』が命 釣り場状況別配合パターン4選重すぎず軽すぎない配合(提供:WEBライター・兵頭良弘)

3、潮が緩く水深がある 

では、(1)同様に潮の流れは緩いが、水深が深い場合の釣り場ではどうでしょう。

深ダナでグレを狙う場合、水面に打ち込んだまきエサが、上層から深ダナまでスロープ状の帯を形成し、底付近に潜むターゲットを上層まで浮かせてくれる効果を含んだ配合材を選ぶ必要性があります。

軽いまきエサはNG

ここで上層部にしか効かない比重の軽い、拡散性の高すぎる配合材を選択してしまうと、本来、食わせたいタナにはエサ取りが大量に湧いてしまい、その日、1日が全く釣りにならない事にもなりかねないので注意が必要です。

私の場合、このような状況下においては、グレパワーVSP、爆寄せグレなどを混ぜ合わせてまきエサを作りますが、オキアミを砕く大きさは、配合材の沈下速度に合わせて細かくする事をお勧めします。

4、遠投が必要な時

最後にグレのヒットポイントが遠い場合の配合材の選び方です。近年、磯のグレ釣りでも遠投釣法で、良型グレを狙う人が数多く見受けられるようになりました。

これはもちろんエサ取りを交わすための一つの釣法でもありますが、まきエサを常に拾って食いが渋くなったグレを狙うより、沖に潜んでいて少しでもストレスがなく、食い渋っていない状態のグレを食わせた方が数、型とも効果的に伸ばすことができるからではないでしょうか。

沖を攻める利点

そう言う意味では、今までは届かなかった沖のポイントまでまきエサが打ち込めて、さらに遠投性が高いだけではなく、水面から底までスロープ状の帯を形成し、集魚効果の高い配合材を使用する必要性があります。

私自身、このような遠投が必要な場所では、グレパワー沖撃ちスペシャルを生オキアミ3kgに対し2袋を基本に混ぜ合わせて使うようにしています。

波止のフカセグレ釣りは『まきエサ』が命 釣り場状況別配合パターン4選グレパワー沖撃ちスペシャル(提供:WEBライター・兵頭良弘)

今回、記述したまきエサの使用パターンはあくまで参考例です。その時の釣り場の状況、釣り方、天候などによって異なる事がありますので、最終的には自分なりのパターン化した配合を習得したいものです。

<兵頭良弘/TSURINEWS・WEBライター>