平成30年の台風により釣り桟橋に大きな被害が出て、復旧のために閉園していた尼崎市立魚つり公園が復旧工事も終了して4月1日から再開となった。
※【2020.04.08 追記】4/8〜5/6までコロナ対策として臨時休業をHPで発表
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
尼崎市立魚つり公園が再開
尼崎魚つり公園は武庫川河口左岸の最下流部に位置し、地方から突き出た1本の桟橋が釣り場となっているが、平成30年に多大な被害をもたらせた台風21号により、桟橋が大きく被害を受け釣りができない状態になっていた。
復旧工事を進めていたが、令和2年になってようやく復旧工事も終了して、4月1日の再開となった。
再開初日は良型アジ
1日はあいにくの雨模様となったが、この時期にしては珍しい良型のアジが回遊しており、サビキ仕掛けに掛かっていた。アジのサイズは23~28cmと波止釣りとしてはかなりのもの。釣果は1人5~15尾だった。
ほかにはチヌ28~47cmが全体で7尾やハネ42~50cmが全体で5尾上がるなど、再開初日としてはまずまずの釣果が出ていた模様だ。
公園を代表する2つの釣り
さて、尼崎市立魚つり公園と言えば、エビ撒きやズボ釣りでのハネやチヌ狙いが有名で、両ターゲットともにこれから春の本格シーズンに入るため楽しみだ。ここではウキ釣りとズボ釣りでの両ターゲットの攻略法を簡単に紹介したい。
エビ撒き釣り
同公園の桟橋下には魚礁が投入されており、魚礁周辺に着いている魚を狙うので、遠投は必要なく、どちらかというと足元狙いが主体となる。
通常、波止で使用するエビまきタックルでよく、具体的には磯竿1号5m前後に道糸2号前後を巻いたスピニングリールに、中通しまたは遊動式の棒ウキを使用する。ウキ下はチヌの場合4ヒロ前後を目安とするので、オモリは狙うタナに合わせて3B~1号程度。
ハリス1.5~2号を2ヒロ前後取り、グレバリ7号やチヌバリ2~3号を接続したフカセ釣り同様の仕掛けを使用する。
釣り方としてはウキの周りにシラサエビをまいて釣るが、キモとなるのはまきエサのペース。一気に大量のシラサエビをまくのではなく、1回に10匹までのシラサエビを一定のペースでまき続ける事が重要である。
ハネ狙いの場合はややウキ下も浅めでいいが、チヌ、ハネともにエサが残れば少しずつタナを深く、エサがかじられたり取られたりすれば徐々にタナを浅くしていくといい。
ズボ釣り
同公園の名物的な釣り方が短竿でのズボ釣りだ。足元に入っている魚礁周りに着くハネやチヌを狙うために、足元に仕掛けを垂らして釣るズボ釣りが流行したのだろう。
ズボ釣りに使用するタックルは、穂先の軟らかな竿2~3mで以前はチヌカカリ釣り用の竿を使う人も多かったが、最近では専用の竿も発売されている。
とにかく、ダイレクトに穂先でアタリを取るため、魚に違和感を与えない極軟穂先が有効だ。
基本的にはベイトタックルなので、小型両軸リールに道糸は2号前後を巻いておく。タナを正確に測るならカウンター付きのベイトリールがあれば便利だ。
道糸の先はオモリ、そしてハリス、ハリと言ったシンプルな仕掛けだ。オモリは上下にサルカンの付いたタイプや、クッションオモリを使用する。ハリスは短めで50~70cmが主流だ。ハリはチヌバリ2~3号や生きエビ用など。
この釣りでの重要なポイントはタナの設定で、基本的にはエサの取られ具合でタナを調整していくが、効率よくタナを探るために竿を2、3本並べて、タナをかえて探るのが良い。
アタリは穂先をほんの軽く押さえるような前アタリが出るので、そこで竿を手に持ってテンションをかけすぎないように送り込んでいく。すると、そのまま引き込んでいく場合が多く、その時にアワせる。
チヌ、ハネともにこれから春のシーズンを迎える。水温の上昇とともにサイズも良くなってくるので、ぜひ再開を果たした同公園で楽しもう。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>