侍Dr.近藤惣一郎のお悩み解決!フィッシングクリニック【ヤリイカ】

今日の問診票:ヤリイカ絶好調なのにアタリ取れない病

ヤリイカをたくさん釣りたいです!どうしたらいいでしょうか?

この記事は『週刊つりニュース関東版』2018年2月23日号に掲載された記事を再編集したものになります。

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

船釣り イカ釣り

診断結果

今期各地で好乗りしているヤリイカ。 好釣果をあげるには、タイミングを逃さず釣行することです。 いい群れが回って来ていれば、初心者でも結構釣れます。
ただし、なかなかいい日ばかりに当たらないのも事実ですね。
ヤリイカを仕留めるためのカギは、プラヅノを触ってくるのが、投入直後の着底や、その後の誘い操作によるフォールでの再着底といった、オモリが着底し、イトフケがでる瞬間であることを理解し、このときに集中力を高めてアタリを取り、掛けることです。
何気なく底をとるつもりでオモリ着底後、イトフケをただ巻き取り、シャクリ動作を行うと、アタリを逃すだけでなく、イカを驚かせて散らしてしまいます。
このアタリを捉えるには、竿先をぶらさず、船の揺れ、風波を緩衝しつつ、ラインを張らず緩めずゼロテンションに保つからこそ感知できるものです。
相手の生態を理解し、進化するライン・タックルを各自使いこなすことによって、釣りの幅が広がり、釣果もよくなるはずです。 特に竿のチョイスは重要です。
今回はそんな話をしてみましょう。

深場でのラインテンションコントロールがカギ

合図に遅れずに投入することが釣果への第一歩。

ヤリイカ釣りの難しさは、スルメイカとは異なるデリケートな性質に加え、産卵期を除けば、狙う水深が100~250mと深いこと。

さらに、ラインテンションが変化すれば容易に外れてしまうイカヅノで釣るという、釣法自体にも要因があると思います。

つまり、この釣りのカギは、「深場でいかにラインテンションをコントロールできるか」ともいえます。

ここ数年でイカ釣りはさらに進化。

強じんになったPEラインが寄与しています。

ラインを細くできれば、深場であっても速潮や二枚潮、三枚潮といった潮流抵抗がもたらすイトフケを減らせ、触りや乗り、オモリの着底などの情報が、より正確で鮮明になってきます。

また一方で、釣り人が竿やリール操作で加えた誘いやアワセもイカヅノに伝わりやすくなるのです。

ひと昔前のように、ラインが太く、潮の抵抗を受けてイトフケが出やすい状況では、小さな乗りを感じ取ることより、水深と大きな負荷に負けない竿。

大きくシャクリを入れ続け、イカを掛けるためのシャクリ竿としての硬さと操作性が重要視されました。

それが9対1という極端な先調子という概念を植え付けてきた一因だと思います。

私が関東にホームグラウンドを移す前、年間70回以上通っていた若狭湾のヤリイカ釣りは、水深が30~80m、オモリは100号まで。

その地域でこの調子の竿を好んで使う釣り人はいませんでした。

水深が浅く、オモリが軽いと、本来のイカヅノへのコンタクトの仕方や乗り方が解りやすくなります。

竿をシャクって掛けるものでなく、ツノに抱かせるものであり、特にフォール(落とし込み)時に乗ってくるものであるという認識を、私を含めヤリイカフリークは持っていたのです。

掛ける釣りから乗せる釣りに変化。

オモリ着底後の瞬間に集中力を高めよう!

ヤリイカ釣りの本質は「乗りのサインを見逃さず、その瞬間からラインテンションを保ち、乗ったイカが外れないよう巻き上げてくる」ものです。

よって、竿は乗せてからの粘りや柔軟性を重要視し7対3、ときには胴調子のものを使用して好釣果を得ていたのです。

さらに、近年のライン細径化の恩恵で、水深があり、オモリが重くても、落とし込み途中、イカからのコンタクトや乗りのシグナルが、ラインテンションの変化として捉えられやすくなってきました。

つまり「掛ける釣りから乗せる釣りに変化」してきたといえるのです。

実はベテランやイカ釣りに長けた人は、昔から、イカはツノに掛けるものではなく乗せるもの、抱かせるものであり、乗せたあとの竿の粘りの有利性を知っているのです。

しかし、120~150号の大きなオモリ負荷が掛かった状態で、竿に粘りを優先して柔軟なタイプをチョイスすると、先端感度が鈍るとともに、持ち重り感や思い通りに仕掛けを動かす操作性が悪くなります。

ゆえに、感度や操作性を優先して、硬い極先調子の専用竿を選ぶと、アタリがあっても巻き上げ途中のバレが多いというジレンマに陥ります。

しかし、近年の竿開発、製造技術の進歩は目覚ましく、9対1~8対2の先調子でありながら、イカが掛かってからは柔軟な粘りやタメをみせる専用モデルが登場しました。

ダイワなら『極鋭ヤリイカ/DAIWA』や『極鋭ヤリイカAGS/DAIWA』がその代表です。

また、ウネリが高い海況でバラさず釣り上げるには、ほどよく曲がって波を吸収し、なおかつしっかり粘って負荷の大きい仕掛けや大型ヤリイカの多点掛けにも力負けしないパワーを持つ竿が必要です。

バイパースクイッドはそういった竿のひとつです。

繊細なヤリイカ。1尾1尾を大切に。

触腕が短いイカなので繊細さが必要。

ひと言でヤリイカ釣りといっても、その日の群れの大きさや活性で、ただ、仕掛けを落とし込むだけで多数のイカが乗ることがあれば、逆に誘って誘ってベタ底のイカを辛抱強く拾っていく釣りのときもあります。

天候や釣り座によって、揺れの影響も違います。

ヤリイカはとてもデリケートです。

ラインが張りすぎてツノの動きが激しいと抱いてきません。

ラインをサミングしてツノがフワリと落とし込まれたり、オモリが着底し、わずかにラインテンションが抜ける瞬間に抱きますが、よほど活性が高くない限り、すぐに放してしまいます。

この、ツノに触れる瞬間のアタリを逃さずキャッチし、竿操作やリーリングでラインを張って掛けることがヤリイカ釣りの本質なのです。

渋い日は多点掛けを欲張らず1尾、1尾大切に釣りあげます。

デリケートなヤリイカの生態と自分の竿の特徴を理解して使いこなし、その日、そのときの状況にマッチした釣り方を心がけましょう。

そうすれば自ずと結果も出るはずです。

近藤惣一郎医学博士・京大卒。SOグレイスクリニック院長。脳外科・美容外科専門医。DAIWA沖釣りフィールドスタッフ。
ロンリー侍ドクターとして各種メディアで活躍中。

<近藤惣一郎/TSURINEWS編>

  

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