侍Dr.近藤惣一郎のお悩み解決!フィッシングクリニック【ヒラメ】

今日の問診票

外房・茨城で行われる横流しでのヒラメ釣りが大好きなのですが、いつもオマツリに悩まされています。どんなことに気をつければオマツリを防ぎ、確実にヒラメが釣れるようになるのでしょうか。先生、アドバイスをお願いします。

この記事は『週刊つりニュース関東版』2017年11月24日号に掲載された記事を再編集したものになります。

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

船釣り エサ釣り

  

診断結果

横流しオマツリ頻発病」ですね。
風を横から受け、船を長い時間流し、広範囲を探っていくのが横流し釣りです。
しかし完全に横方向に船が流れるのではなく、これに潮流が加わると、その速さ、向きにより斜め前や斜め後ろ、加速したり押さえられたりしながら真横に流れることもあります。
また、船長は風上、風下が片寄らないよう、左舷右舷交互に横風を受けるよう舳先の向きを一流し毎に変えることも多いです。
ですから横流し釣りではまず「自分が風上なのか風下なのか」を理解すること。船の動きによって自分の仕掛けの位置がどう変化していくかを正しく把握することで、オマツリを避けながら、合理的な釣りができるようになります。
そしてその際に重要になるのが最適なオモリサイズの選択です。
ライトタックルのヒラメ釣りが提唱され数年になりますが、オモリを軽くすることでエサのイワシの動きやヒラメのアタリが判りやすくなることは確かですが、軽いオモリに執着しすぎると、底でエサを待ち構えるヒラメを釣りあげることが難しくなるだけでなく、オマツリも多くなってしまうのです。

1. 風下舷(縦の釣り)の場合

なかなか食わせるのが難しいのがヒラメ。
グーッと重みを感じた瞬間、ココロの中でガッツポーズ。
横流しで狙える範囲。

仕掛けをおろすとラインは船下に入り込む形になります。

一見釣りづらいように思えますが、いわゆる「潮先」のポジションをとっているため、反対舷より速く自分の仕掛けが新しいポイントに達するので、底でエサを待ち構えるヒラメのヒットチャンスが増えます。

しかしオモリが軽すぎると、せっかく船が新しいポイントに移動していくのに、同舷の他の人に比べて自分の仕掛けの移動が遅れ、ヒットチャンスを逃してしまいます。

また軽いオモリは浮き上がりやすいので、底取りやタナ取り毎に糸を出してしまうと仕掛けがどんどん船下に入り込んで、反対舷の仕掛けとオマツリするリスクが高くなってしまいます。

茨城&外房タックル図。

風下舷の釣りでは、ラインの傾きが大きくならないよう大きめのオモリを使い、こまめに底を取り直し、ラインを出し過ぎないようにしましょう。

そして、オモリは底から浮かせてラインを立てて、仕掛けがしっかり船の移動と共に風下の新しいポイントに移ることを意識するのです。

またこの舷の釣りでは先手必勝、投入合図に遅れることなくいち早くイワシを落とし込むことがヒット確率を大きく高めます。

投入時のトラブルを未然に防ぐため、手際よくイワシにハリを掛け、入念な釣り座周りを整理しておくといった、釣りの基本がしっかりできていることも釣果に反映されます。

2. 風上舷の釣り(横の釣り)の場合

風上舷ではサオを上げてアタリを聞く動作が重要。

風上舷では仕掛けをおろすとラインは船から離れて沖向きに出ていきます。

乗船人数が多く、船下に多数の仕掛けが集中するとき、目の前に大きく拡がる広範囲のポイントを探る横の釣りを駆使できれば、風上舷はオマツリを避けつつ有利な釣りができることがあります。

この舷に座った場合、船直下のヒラメにこだわって狙うことは得策ではありません。

船直下にやる気のあるヒラメがいれば、高確率で先にポイントを通過する風下舷の釣り人のエサにヒットしてくるからです。

船長が横流しを行うエリアは、基本的に根がきつい場所は少なく砂地に岩が散らばるような海底です。

ですから根掛かりを恐れず、ヒラメが潜むポイントを沖向きに探っていきましょう

注意すべきは、ラインをどんどん出して仕掛けを送り込むことを目的とせず、あくまでもポイントを探ってゆく意識をもつことです。

アタリは着底したオモリが浮き上がるときに出ます。

オモリを底に着けて転がし続けていてもアタリはでません。

新しいポイントに仕掛けを送り込んだら、必ずラインを一旦止めてロッドを立てて、アタリがないかを聞きます。

この釣法でもオモリのサイズ選択は重要です。

船の流れる速さに応じて、底に着いたあとオモリが浮き上がるか上がらないかという最適なオモリのサイズを選択するのです。

しばらく待ってアタリがないときはラインをさらに送り込んで新しいポイントを探ります。

3. アワセのタイミング

トリプルフックの普及で早いアワセが可能に。『快適ヒラメ仕掛SS/DAIWA』は、孫針の「トリプル」「シングル」の他、送り込み釣法を意識した「横流し」用やショートロッドでも使える「ライト」用など、バリエーションも豊富。

活イワシでヒラメを狙う場合「ヒラメ40」の言葉に代表されるように、アタリが出ても食い込ませるまで待つというのが一昔前のセオリーでした。

しかしトリプルフックを孫針に用いるようになった近年では、必ずしもこのセオリーが正解とは言い切れないと私は考えています。

今年の鹿島解禁日、私は9尾のヒラメを横流し釣りで仕留めましたが、風上・風下舷関係なく、全てアタリがでた後、食い込みを待たずラインを張って「アワセて釣りあげた」ものでした。

食い込みを待たずにアワセて、ちゃんと取り込むことができた。

皆さんもアタリと同時にいきなりヒラメがフッキングした経験があると思います。

特に風下舷では、食い込ませるまでのやりとりで無考慮にラインを出すと反対舷の仕掛けとオマツリして魚を逃すリスクが高まります。

風上舷でもアタリが出ても慎重になりすぎて糸を出し、待ちすぎるとヒラメがイワシを放してしまうことがあります。

状況にもよりますが、早めの勝負を意識することで、オマツリやバラシを防いだ新感覚のヒラメ釣りが楽しめるようになると思います。

近藤惣一郎医学博士・京大卒。SOグレイスクリニック院長。脳外科・美容外科専門医。DAIWA沖釣りフィールドスタッフ。
ロンリー侍ドクターとして各種メディアで活躍中。

<近藤惣一郎/TSURINEWS編>

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