秋の風情ヘラブナの気分に合わせタナ取り【熊本県玉名郡和水町江田川】

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久しぶりの単独釣りを楽しもうと10月12日の朝、やってきたのは菊池川の支流の一つ「江田川」。熊本県玉名郡和水町にある道の駅・菊水ロマン館裏を流れる小さな川での、この日の目論見は数釣りと「秋はタナを釣れ」の定説をじっくり味わうつもりで午前7時のサオ出しとなった。

この記事は『週刊つりニュース西部版』2017年10月27日号に掲載された記事を再編集したものになります。

TSURINEWS編集部 TSURINEWS編集部

淡水の釣り ヘラブナ釣り

  

目の前の情報と照らし合わせ、エサの調整など最適を選ぶ

サオ8尺にミチイトはザイト1.25号、ハリス0.6号、ハリはセッサ7号に矢住二天作の桜トンカチ浅ダナ用を使用して秋の大食いを予想してエサは両ダンゴ(蒼天6+宙釣りダンゴ4)でしっとり粘りのある仕上げをていねいに作るが、即これで良し、となるまでウキとヘラブナに相談しながら天候と経時変化を加味しながら少しずつ手水で調整する。

同時進行でエサを打ちながらウキの変化を見てタナを決めるためには過去のこの場所での結果で、まずは底から始める。

エサが底に着くまでの様子を観察してヘラブナの集合を待ちつつ、たっぷり時間をかけて焦ることなくヘラブナの食欲の有無を考えながらの1時間は決して無駄ではないのだ。

ウキが的確にタナを教えてくれるのが両ダンゴ釣りの楽しみであり、ましてタナを決めるまで周囲の水面の変化、特にヘラブナ独特の行動である水面に姿を見せるようにもっこりとした行動「もじり」、ウキの周囲小さな水泡「泡付け」の位置がウキの前か後ろか直下でもタナの予想に関わるのがヘラブナ釣りの定説だ。

こう書くと~何てヘラブナ釣りはややっこしい~と思われるが実際やってみるとそうでもない。

この日は単独釣りだが、先輩方と釣る時に分からなければ聞けば良いし、釣れている人のウキの位置を見て参考にできる。

ウキの位置をその都度変更「秋はタナを釣れ」を実践

さあ1時間経過後の釣りポイント、泡付けはウキの真下から「もじり」は浅い、ウキは空ツンを盛んに出している様子からタナをハリスの段差だけ、この日は10cmなので10cmずつ浅くする。

まずは底から10cm浅くすると即ヘラブナが反応した。

ここで数尾釣ったが後は再び空ツンが始まった。

そこでまた10cm浅くするとヘラブナが釣れるがまた空ツンだ。

今度もまた10cm浅くしたが、今度ヘラブナは釣れないでジャミ(小魚・雑魚)だけとなった。

再び元に戻して釣る、これを繰り返すことでうまい具合にヘラブナを釣る~3寸上げ3寸下げ~これは宙釣りでの私の師匠が教えてくれた手法でして、これを繰り返してヘラブナを食欲の鬼と狂わせて徐々に追い詰める作戦で、空ツンがあればその度タナを浅くして結果ほぼカッツケでもヘラブナは食ってくる

タナが定まったかと思いきや苦戦。ヘラブナの気分に合わせてみる

タナの変化に苦戦しながらも尺上を

これ以上はヘラブナも上がってこない位置まで追い詰めて『これでタナは決まったぜ』と思ったが考えが多少甘かった。

突如大きなコイがエサのポイント荒らしにやってきた、が、ここはヘラブナの意地悪な性格というか団結力が強いのか驚くべき数を底付近に集結してコイを寄せ付けない。

これですっかりタナが変わったようで食いっ気のないヘラブナのみが宙のタナに残ったようで空ツンが続いた。

ここはギロチン殺法で一気に底近くヘとこちらもウキを操作するとアタリが戻った

これらのタナの変化に苦戦したが、これを秋のヘラブナの大食いの楽しみと思えば良いのだ、ヘラブナと気分が合えば釣れるし、合わなければ何とか工夫する、工夫すればヘラブナが答えてくれる。

気が付けば 秋真っ盛り ヘラ楽し(湖次郎)

一句詠む余裕もできた正午、すぐ側の菊水ロマン館でお弁当を買って、こっちの食欲を満たす間に考えた。

~いったいこの魚(ヘラブナ)は何なんだろうか~と苦笑しながら午後からの釣りもきっと面白いに違いないだろう。

徐々にエサを落とすことでタナボケに対応

サオ絞りも楽しみのひとつです。

午前中は暑くもない寒くもない絶好の秋の風情に実に快適な釣りだったが、午後からは気温上昇と逆光となり、ちょっと厳しい環境となったのでパラソルで日差しの暑さを避け、水面の照り返しはサオの向きを変えて対処するが、ポイントがズレた分エサを打ち直しとなっても、食いの環境を整えてしまった分ヘラブナは幸いにもポイントのズレもエサに集結の修正に時間をかけてくれなかった。

それは嬉しいことだったが、集まりが激しすぎると困ったことが起きるもので、エサ取りの争いでタナが滅茶苦茶になった。

要するにタナボケという厄介なことになったのだ。

これに対処するためには直弟子・日高さんから教わった「追わせ釣り(ゆっくりエサを落し込む釣り)」を縦に応用した「立ておわせ」で対抗だ。

深さ約2mを利用してウキもオモリ負荷のほとんどないカッツケ用の矢住二天作伊織に替えて、ゆっくりゆっーくりエサを落とすことで食欲旺盛なヘラブナだけを狙う。

エサが底にゆっくり着くまでにウキに変化があればこれがアタリとアワセる、ヘラブナにエサを追わせて食ってもらう、底にエサが着けばミチイトとハリスとエサが一直線になり鋭くウキが反応する。

カッツケから底まで『お気に召すまま、Shall we 食わんかい』と言いつつ、おいしいエサをお召し上がりください~。

季節の変わりめは釣り場の変わりめ

下流では子どもたちがカヌーで遊んでいる。

ここではカヌー競技や遊びができる2020東京オリンピック・パラリンピックではメダルの期待できる競技の一つだ。

すべてがうまくいくと気分が良いものだが午後4時、突如ゴーゴーと音を立てて水が減り始める。

もちろん釣りにならない状況となった。

どうやら堰落としが始まったようだ。

季節の変わりめは釣り場の変わりめか、これからの江田川は小川となるが、本流の菊池川はこれに代わってこれからはヘラブナ釣り師の戦場となる。

数は江田 大は岩野 中は合志 役者揃いの菊池川(湖次郎)

<週刊つりニュース西部版 APC・一美湖次郎/TSURINEWS編>

▼アクセス
交通高速・九州自動車道の菊水ICから玉名方面、和水町役場を過ぎると道の駅・菊水ロマン館。カヌー館沿い。

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